超常現象情報研究センター

北村小松「空飛ぶ円盤研究会に寄せて」(宇宙機第2号P1)

  表記、仮名遣い等は可能な限り原文を踏襲しております。言葉遣いの間違いと思われるところも、あえて残してあります。

 空飛ぶ円盤研究などをもち出すと「世を惑わす」といふ風に考える人もゐるが、私が円盤に関する事に頭をつっ込んだのは、逆に私が惑わされたくなかったからだ。ヨーロッパやアメリカでは研究書も沢山出版されてをり著名な学者、知識人がまともに円盤と取組んでゐる。主にアメリカでは空軍の組織的な機関があってまともに各部門の専門家を集めて調査してゐたが、残念乍ら日本では、今の所素人科学者達が個々に資料をあつめたり研究したりしてゐる程度で、たしかに異様な飛行物体を見たといふ徳川夢声氏でも、阿部真之助氏にもひやかされる、といふのが現状である。いわんや我々が円盤現象の事をもち出したところで、オーソドックスな科学者達はメンツエルの議論の線で否定するか、「超自然現象」といふ便利な言葉で葬られるであらう。こうした状態の中で元陸軍航空少尉の荒井氏が中心となって「空飛ぶ円盤研究会」を作って、今后円盤に関する出来るだけの資料を収集し紹介し、又科学的な追求を行はうとする事になったのは、一種の快挙である。
 天動説を捨てなければ地動説はなり立たなかった。所が、近代宇宙理論や物理等は、我々に捨て切れない色々なものを根強く植え付けてゐる。こゝの所が円盤研究に一番むつかしい関所(セキシヨ)だと思ふ。
 我々にはいたづらな興味にだけ惑わされない冷静な心が必要である。
 然し、受け入れるべきものは受け入れる寛大な心も必要である。高度な知識も必要である。
 こういふ意味で「円盤研究会」は、オーソドックスな学者達が手をつけたがらないものの色々なデータを積み上げて、将来への基盤をしつかりときづいて頂きたい。
 ミシエールの書物に引用されてゐる「円盤は空間からではなく時間から来る。未来の人類が過去を調査してゐる」という一條は、大胆極まる言葉であるが、一考の価値があるとお考えに。なりませんか。
 健全なる御発展を祈ります。

戻る