超常現象情報研究センター

正路誠一「感想」(宇宙機第2号P5-6)

  表記、仮名遣い等は可能な限り原文を踏襲しております。言葉遣いの間違いと思われるところも、あえて残してあります。

 自ら円盤研究者と名のる人を例えばアダムスキー氏の金星人との会見記を信じようとしない人のあるのは誠にはがゆい事です。アダムスキー氏はアマチュア天文家であり、私自身もかつて望遠鏡をいぢった事があって、根も葉もない空想物語をデッチあげるようなタイプの人でない事が判ります。足跡や乾板に感じた金星人の言葉、特にマンジ卍とレスリー氏の考古学から思いつく事は、これが太陽巨石文化族の幸運の象徴であることです。
 一方、かつて読んだベリコフスキー氏の「衝突する宇宙」にはBC一四〇〇年頃大彗星が地球と接触して文明がハカイされたとあります。その際沈没したと云われるアトランティス大陸は、実はもつと小さな例えばクレタ島であったとしますと、実際クレタ文明はBC一四〇〇年頃破カイされ、それ以后はギリシャ文明の時代になっています。
 そこでこれからが空想となる訳ですが、その頃すでにクレタの上流社会で、空飛ぶ「術」が発達しており、すでに廃墟と化した故郷に止まるよりも大彗星(金星の前身?)に行って見ようとは考えなかったでしょうか。彗星の尾の大気をつたって行くとベリコフスキー氏の云うおいしい露が大気から直接光合成されており不思議にも帰ってこようとせず何百年かは不規則な軌道を火星とも接触した後、現在の軌道に安定したのでしよう。
 然しもはや帰る事はできず数千年たった后地球上の中世紀になってはじめてそろそろこの惑星間の訪問が行われ始めます。然しかっての上流社会の人々のみの生活、重力八三%の下での生活は或る意味で幸福すぎてもはや地球に順応できなくなる恐れがあります。子供のように素直で脚は細く、昔の「術」にたよつでいる技術はあるが、我々のような科学が未だ発達していないとすると、こういう金星人はめったな事では姿を現わしません。
 問題はこの「空飛ぶ術」ですが、これは現在の物理学がまだ手をつけ得ないでいる領域と思われるフシがあります。
 重力は電磁気力よりも二次、三次と高次の微小な力であって、最近発見された“反陽子”のように、反重力が理論的にも期待されましょう。
 私自身理論物理の学生で、この事については非常な興味を覚えます。今の理論より一廻り大きな理論が要求されます。
 こんな事情ではあるまいかと云うのが私の想像ですが、諸兄のご意見は如何でしようか。何分、天文、物理、化学、考古学、人類学、社会心理と雑多な領域に亘る問題であり、その何れもが解明を要する大きな問題です。

(筆者は会員、31才、京大大学院学生)

戻る