(最終改訂:2015年5月20日)

1 オアンネス
2 オイリュトミー
3 黄金ジェット機
4 黄金の夜明け
5 オオウミヘビ
6 狼人間
7 岡田茂吉
8 岡本天明
9 オカルト
10 オーケンセン
11 オゴポゴ
12 長南敏江
13 オシス
14 オーストル
15 オズワルド
16 オーダー
17 オッカムのかみそり
18 オッソヴィエツキー
19 オディック・フォース
20 オーディン
21 乙女峠
22 鬼倉足日公
23 オネガ湖
24 オーパーツ
25 お筆先
26 オブライエン委員会
29 おみくじ
30 重軽石
31 小谷部全一郎
32 オーラ
33 オラン・ペンデク
34 オリオン・ミステリー
35 オリティアウ
36 オリバー
37 Oリング・テスト
38 オルゴイ・コルコイ
39 オルコット
40 オルゴン
41 オールド
42 オルド・テンプリ・オリエンティス
43 オルフェウス
44 オルフェウス教
45 オルメカ
46 オーロビンド
47 雄鶏占い
48 陰陽師


アンネス(Oannes)

 ペルシャ湾から現われ、メソポタミアで人類に文明を教えたと言われる半人半魚の存在。古代バビロニアの神官ベロッソスによれば「バビロニアに連なる海」から現れ、人間に文字や知識を教え、都市や神殿を建てさせ、法律や幾何の知識、農業を教えるが、太陽が沈むと海に帰ったという。通常はベロッソスの記述に従い、魚の頭の下に人間の顔があり、尾の下に足が出た姿で描かれる(左図)。ロバート・テンプルなどはオアンネスのことをドゴン族のノンモと同視し、シリウスから訪れた水陸両棲の生物としている。

参考:羽仁礼著『新千一夜物語』(三一書房)
    ロバート・テンプル著『知の起源』(角川春樹事務所)


イリュトミー(Eurythmie)

 1911年、ドイツの神秘思想家ルドルフ・シュタイナーが、表現主義、ダダ、シュールレアリズムといった今世紀初頭の終末論的な色彩を持つ芸術の対極として創始した舞台芸術の一種。シュタイナー教育における必須科目の1つでもある。体操とも舞踏とも、パントマイムとも異なる意識の芸術で、言葉と音が持っている霊的法則を空間的な動きの中に体験し、世界と自分の調和あるつながりを作り出す身体表現と説明され、治療効果もある。マリー・ジーフェルスの指導で発展した。

参考:講談社現代新書『シュタイナー入門』


金ジェット機(Ancient Gold Jet)
コロンビア、コスタリカ、ベネズエラなどから出土した黄金の装飾品で、現代の三角翼ジェット機そっくりの形状をしているもの。長さはいずれも約5センチで、紀元後500〜800年のプレ・インカのシヌの産物とされる。紡錘形の胴体に三角形の翼と垂直水平尾翼を備え、座席のような模様を持ち、先端は尖っている。1969年、アメリカの奇現象研究科アイヴァン・サンダーソンと航空工学の専門家アーサー・ポイスリーがジェット戦闘機説を唱えたことで注目を集めた。何種類かのバリエーションがあり、コロンビアの首都ボゴタの黄金博物館には同様の装飾品が十数機展示されているが、ジェット機としては噴射口がなく、また、翼の形が鳥に近く、羽毛のような模様が刻まれたものもある。

写真の解説:左の写真は、サンタフェ・デ・ボゴタの黄金博物館で1995年に撮影したもの。この博物館に当時展示されていた中ではもっともジェット機に近い形をしているが、一見してわかるとおり、各種書籍で紹介されているもの(右)と形状が大きく異なっている。ちなみに関係書を確認してみると、サンダーソンは右の物体のレプリカを見てジェット機説を思いついたらしいが、この形状のものが実際に黄金博物館に所蔵されているかどうかは誰も確認していないようだ。なお博物館や空港では、似たような金のブローチも販売しているが、これらはかならずしも実物に忠実ではないように思われる。

参考:羽仁礼『超常現象大事典』成甲書房


金の夜明け(Order of the Golden Dawn,Hermetic Order of the Golden Dawn)

 ウイリアム・ウイン・ウェストコット、マクレガー・メイザーズ、ロバート・ウッドマンらが1888年に創設したイギリスの魔術結社。近代魔術結社の源流と言われ、最盛時にはウイリアム・バトラー・イエイツ、アレイスター・クロウリー等100人近くの会員を擁した。その設立にあたっては、ウェストコットがドイツの魔術結社のアンナ・シュプレンゲルと文通し、設立の許可を得たと主張しているが、この書簡はウェストコットの捏造と考えられている。傘下にいくつかのテンプルと称する団体を持ち、1888年3月1日にロンドンで設立された最初のテンプル、イシス・ウラニア・テンプルにはミナ・ベルグソン(哲学者アンリ・ベルグソンの妹)、コンスタンス・ワイルド(オスカー・ワイルド夫人)、ケネス・マッケンジー未亡人の他イギリス薔薇十字会会員が12人以上参加した。その後1890年まで結社は着実に発展し、後にノーベル文学賞を受賞するアイルランドの詩人ウイリアム・バトラー・イエイツや女優モード・ゴンなども参加した。しかし、ウェストコットがシュプレンゲルとの文通を中止した後、1892年にはメイザーズが秘密の首領と接触したと主張して独自に内陣の組織「ルビーと薔薇と金の十字架」を組織、さらに1895年にはメイザーズを資金的に援助していたアニー・ホーニマンの追放、1897年のウェストコット自身の退団と内紛が続き、1898年のアレイスター・クロウリーの入団を巡る対立から1900年にメイザーズがシュプレンゲル書簡の捏造を暴いて強制退団に追い込まれ、1901年にメイザーズがアンナ・シュプレンゲルを称するホロス夫人に団内の儀式を暴露していたことが発覚するなどの事件が追い打ちをかけて、1903年までに分裂、「暁の星」、「A∴O∴(アルファ・オメガ)」「聖黄金の夜明け」といった多数の魔術結社が分離した。→読み物


個人的評価:黄金の夜明けは、近代魔術結社と源流といわれ、多くの魔術結社を生み出した。その基本はディーのエノク魔術、メイザーズのいうアブラメリン魔術、エリファス・レヴィの体系、カバラなどがある。厳密に言えばエノク魔術の基本であるエノク語は単なる人造言語であり、アブラメリン魔術の根拠も乏しい。黄金の夜明けが用いたカバラ解釈は、ユダヤ教の伝統からするとかなりいかがわしいらしい。おまけにウェストコットが設立の許可を得たとするシュプレンゲル書簡は捏造である。しかし黄金の夜明け結成は、神智学の流行やイギリス心霊研究協会の結成、さらには西洋占星術の復興なども含んだ、19世紀末イギリスでのオカルト・ブームの一環とでも言えるのではないだろうか。

参考:『魔術』学研ムーブックス
    荒俣宏編『世界神秘学辞典』(平河出版社)
    ジャネット・オッペンハイム『英国魔術結社の興亡』(国書刊行会)
    アンドレ・ナタフ著『オカルティズム事典』(三交社)

オウミヘビ(sea serpent)
 ほぼ世界中の海で目撃される巨大な海洋生物。時にたてがみのある長い首と、時に角のある小さな頭、背中にこぶを持つもので蛇のような形態が最も多く目撃されるためこう呼ばれるが、実際にはその形態は様々で、ベルギーの生物学者ベルナール・ユーベルマンは587件の目撃例を検討した上long-necked,marinesaurian, merhorses, many-humped, super-otters, many-finned, super-eels, fathers-of-all-the-turtles, yellow-belliesの9種類に分類している。大きさは最大で50メートルにもなるが、16世紀スウェーデンの大司教H.マグヌスは北欧沖に体長60メートルのオオウミヘビがいたと記録に残している。古来から多くの目撃談があり、捕獲したとの報告も一部にあるが、未知の新種の生物としては確認されていない。その正体については恐竜の生き残り説の他リュウグウノツカイやステラーダイカイギュウのようなカイギュウ類説、ウバザメ説などがある。1852年1月には南太平洋上で捕鯨船モノンガヘラ号が大海蛇を仕留め、頭部を切り取ったとの記録もあるが、公式には捕獲は確認されていない。

参考:ピーター・コステロ著『湖底怪獣』(KKベストセラーズ)
    ジェイムズ・B・スイーニ著『図説・海の怪獣』(大陸書房)
    Fortean Times、132号

オオウミヘビ(ユーベルマンによる分類)

人間(Lycanthrope,Werewolf、werwolf)
 呪文、薬、呪いなどが原因で狼に変身するようになった人間のこと。人間が動物に変身する話は、ギリシャ神話に多数伝えられている他、古代ギリシャのヘロドトスは、スキュティアのネウロイ人が年に1回魔法を使って数日間オオカミに変身しもとの姿に戻るという伝説を記している。またローマ時代の博物学者プリニウスの『博物誌』にはアンテュスなる一族が毎年1名をくじでオオカミ人間として選ぶという習慣を記述があり、選ばれた人間は衣服を柏の木にかけて池を泳ぐとオオカミに変身し、9年間人里に近づかなければ人間に戻れるとする。中世ヨーロッパにおいては、オオカミの毛皮をまとったり、オオカミの毛皮でできたベルトを巻いたりしてある程度意識的にオオカミに変身すると信じられ、また狼人間に噛まれた者も狼人間になると考えられた。フランスでは1520年から1630年にかけて3万件を越える事件が記録されている。有名な狼人間としては、フランスのジル・ガルニエやフランソワ・ベルトラン、スペインのロサマンタなどの名が残る。こうした狼人間の伝説については、妄想や狂犬病の事例から発生したものする説もあるが、他方人間が猛獣に変身するという信仰としてはインドの虎人間、アフリカの豹人間、スカンジナビアの熊人間など、世界的にはオオカミ以外のものもある。

参考:杉崎泰一朗『欧州百鬼夜行抄』原書房
  Fortean Times,No.126

田茂吉(おかだもきち)
 1882〜1955。世界救世教の教組。妻との死別、世界恐慌による事業の不振を経て1920年大本教入信。大正末期頃から神秘的現象を経験し、大正15年に人類創世から未来に至る神示を受ける。その後病気治しに力を入れ、昭和9年、大本を脱退し、東京麹町に岡田式神霊指圧療法・応神堂・本院の看板を掲げて病気治療を行なう。しかし医師法違反で2度検挙されたため、大日本健康協会と改称、終戦後の昭和22年に日本浄化療法普及会を発足、同8月に観音教団、昭和25年に世界救世教と改称。

蛇足:世界救世教は手かざしによる病気直しの元祖的存在で、崇教真光だとか神慈秀明会とかの他の手かざし教団は世界救世教から分かれたもの。

参考:『新宗教事典』弘文堂

本天明(おかもとてんめい)

 1897〜1963。ひかり教会会長で、予言書として有名な『日月神示(ひつくしんじ)』を授かった人物。本名信之。岡山県倉敷市に生まれる。明治大学中退後出口王仁三郎を社主とする大正日々新聞記者となるが、昭和19(1944)年、成田の天之日津久神社に参拝した際神がかりになり、自動書記を行なうようになる。その後数年かけて自動書記により『日月神示(ひつくしんじ)』と呼ばれる予言書を残す。日月神示は本来大本に降りるとされていた最終予言とも言われるが、岡本自身が自分の潜在意識の産物であると認めたとも言われる。

参考:『新宗教事典』弘文堂

カルト(Occult)

 隠秘学と訳される。本来は「隠された物」という意味で、普通の人間からは秘匿されている秘密の知識のことであった。一般に、少 数の人間によって探求されているカバラ錬金術、占星術、魔術などの研究や実践法全般についてこの言葉が用いられるが、時には超常現象全般を指す言葉として用いられることもある。神話学者ミルチャ・エリアーデによればはじめて使われたのは1545年で、最初に使用したのはジョン・ディーという説もある。

参考:アンドレ・ナタフ『オカルティズム事典』三交社

ーケンセン(エルシー、ELSIE OAKENSEN)
 イギリスのアブダクティー。1978年11月22日、ノーサンプトンシャー州ウィードンのA5道路を走行中道の上に左側が赤く右側が緑でダンベルの形をした灰色の物体についた明るい光を見る。物体は地上100フィートほどに浮かび、幅約50フィートくらい。その下をくぐって進むと車の電気系統の調子が悪くなり、木の下を抜けると辺りが真っ暗になった。そのまま座っていると直径1ヤードくらいのきらきらした白い光の輪が道路と車の左側を照らした。すると別の光の輪が前方に現れて消え、再び現れた。気が付くと普段の明るさが戻っていて30ヤードほど先に移動していた。

参考:ジョン・スペンサー『UFO百科事典』原書房

ゴポゴ(Ogopogo)

 カナダ西部ブリティッシュコロンビア州のオカナガン湖に住むと言われる怪獣。オカナガン湖には白人の移住前から原住民に「ナハイトク」、「ナイタカ」と呼ばれる怪物が住むという伝説があり、1914年には長さ1.5〜1.8メートル、重量18キロの死体が打ち上げられたこともある。オゴポゴの名称は開拓時代に湖畔のバーノンではやった流行歌からとられたもので、ハサミ虫と鯨の間に生まれた小頭で尾のない怪獣のこと。目撃者の証言によれば大きさは9〜21メートルで、長い首と小さな頭部を持つ。いくつかのこぶが高速で走っている光景も多く目撃される。首は6メートルはあって胴体は蛇のよう、頭は馬のようであごひげがある。2本の角のある頭は1.5〜2.4メートル。1967年9月9日、ボアソー夫人ほか4人が3つの瘤をだして泳ぐ怪物を目撃ネッシーと同じく古代恐竜の生き残り説があるが、ロイ・マッカル教授などは古代鯨のゼウクロドンの生き残り説を唱える。

参考:ピーター・コステロ著『湖底怪獣』(KKベストセラーズ)
    『図説・海の怪獣』(大陸書房)
    アンガス・ホール著『ネッシーと雪男』(学研)


南敏江(おさなみとしえ)

 文久3(1863)〜明治40(1907)。明治時代の霊媒。山形県鶴岡で没落藩士の家に生まれる。明治15年頃、21歳のとき突然食事が喉を通らなくなり、便通や月経も無くなり、睡眠中に神懸かりとなるようになった。その後封をした瓶の中に、どんな病気も治す御神水を出現させるなどの霊能で有名になるが、詐欺罪で逮捕される。しかし、裁判所が定めた条件下で二合瓶の中に御神水を出現させたことで無罪となった。14年間絶食を続けて水も飲まなかったが健康状態に代わりはなく、大小便や月経もなかったという。神がかりの状態では様々な予言や病気治療を行い、彼女に神が降臨する際には楽器の音が空中から聞こえたという。 

個人的感想:明治日本の偉大なる能力者として有名で、裁判官でさえ御神水の出現を目の当たりにして彼女に無罪判決を下したという伝説の人物である。ただ、これらの神話は、昭和5年になって浅野和三郎が実弟雄吉の話をまとめた『長南敏江物語』に基づいている。問題の御神水出現にしても、明治時代のことであるから、女性を丸裸にして厳格な身体検査をおこなったわけではなく、襦袢の着用は許されていたようである。また、裁判官がその御神水を飲むと酒だったという話もある。

参考:春川栖仙『心霊研究事典』東京堂出版

シス(カーリス、Karlis Osis)

 1917〜。アメリカの超心理学者。ラトビアに生まれる。アメリカのデューク大学で超能力研究にかかわった後 ニューヨーク超心理学研究所所長となる。ハラルドソンと共同で医師と看護婦にアンケートを行い、患者の臨終体験のビジョン、体験を調査し、結果得られた3万5000件の体験をもとに『医師と看護婦による臨終観察記録』を著す。これによれば死に臨んだ人間は死を恐れていないことが多く、死の瞬間には親しい人々や臨在者に迎えられたと信じる医師や看護婦が多数存在する。またロシアの科学者と、テレパシーと距離の関係について研究し、テレパシーは距離に殆ど影響されないが、遠くなると僅かに減少するとの結論を得た。アメリカ心霊研究協会研究担当理事も努めた。体外離脱の研究に、正面に立たないと数字が見えないような機械を用い、良好な結果を得る。

参考:ジョン・ベロフ『超心理学史』日本教文社

ーストル(St.Austoll)
 コーンウォールのセント・オースティルの守護聖人。聖メウィンの子。ブルターニュの僧院から渡ってきた。あるとき悪魔が聖者につきまとい風を起こして帽子を吹き上げたがそれを聖なる力で地面に落とした。すると悪魔が帽子に変身したので石に変えた。それがロッホにある聖者の帽子という石である。父の死後1週間後に悲しみのあまり死んだ

参考:井村君江『コーンウォール』東京書籍

ズワルド(ルーリー、LULI  OSWALD)
 1979年10月15日、友人とリオ・デ・ジャネイロからサクアレマへの車を運転中3つのUFOが海から現れた。内陸の方へ曲がったが道を間違えて海岸沿いの高速に戻り、UFOは水柱を作りながら上昇した。2人は逃げた方が良いか車の中にいたほうが安全か話し合ったがその後の記憶がなかった。その後2人はずっと先の道にそれたところに停まっており、ガソリンスタンドに入って午前2時であることに気づいた。逆行催眠でUFOはビームで車を吸い上げ、2人は背が低く縮まった顔で細長い腕を持ち、鈍い灰色の肌の気味の悪い生命体に遭った。オズワルドは裸で生命体は髪の毛のサンプルを取って婦人科的な検査を行い、光のビームを照射した。ビームはひどく痛み、生命体は役に立たないとしてオズワルドを拒絶、友人の方を調べた。

参考:ジョン・スペンサー「UFO百科事典」原書房

ーダー(Kenneth Odhar)
 17世紀スコットランドのブラハンの予言者。ブラハン近くのストラスペファーが温泉地となること、ボーリー湖の洪水などを生前に予言した。実際にストラスペファーは1818年に温泉地となる、ボーリー湖は1966年に洪水を起こした。彼のパトロンであったシーフォース伯爵が1660年半ばにパリ滞在中夫人のイザベルから主人の様子を聞かれ、貴婦人と一緒にいると答えたため魔女として処刑された。死に先だってシーフォース家最後の当主はおしでつんぼとなり、その4人の子は全て死ぬと予言、この予言は1815年に実現。

参考:Stephen Skinner『Millennium Prophecies』Carlton

ッカムのかみそり(Occam's razor、Ockham's razor)
 思惟削減の原則ともいう。存在を必要もなく増やしてはならないとする考え方で無用の実在を否定する。ドミニコ会のデュランにおいて既にこの考え方が見られるが、フランシスコ会のウイリアム・オッカム(1285〜1349?)が多用し、自然現象を説明するために考え出された様々な超自然的存在を否定したためこう呼ばれる。理論の基本となる概念・法則などを最小限にすべしとの倹約律と同視され、スケプティックが特定の事件に関し超常的説明を否定する際にしばしば引用される。カール・セーガン原作の映画「コンタクト」においてジュディ・フォスター演じる主人公エリーが、わずかコンマ数秒の間にベガまで行って父親の姿の異星人と会って帰ってき たのと、ポッドは単に落下しただけと考えるのとどちらがこの原則に適うかと問いつめられる。ただしオッカム自身はこの理論を用いて運動という現象まで否定している。

参考:ジャポニカ1972

ッソヴィエツキー(ステファン、Stephan Ossowiecki)
 1877〜1944。ポーランドの霊媒。ボローニャの生まれで、彼の家系は代々透視能力を示したという。彼自身は35歳から透視能力を示し、封印をした封書の内容を読んだり、遺失物を探し当て、サイコキネシスを発揮したりした。 工学者で、ワルシャワで医学会が開かれるたびに能力を披露。1921年から1923年までパリとワルシャワでジュレとリシェの実験に協力。1923年にはディングウォール、1933年にはベスターマンの実験で封印された封筒の中に書かれたものを透視した。1944年のワルシャワ蜂起で死亡。

参考:ジョン・ベロフ『超心理学史』日本教文社

ディック・フォース(Odic Force)

 カルル・フォン・ライヘンバッハが想定した未知の放射線のこと。日本ではオド力、オド・パワーなどとも呼ばれる。水晶や磁石、一部の人間から放射されており、ライヘンバッハはこれを磁気や化学反応、メスメリズムなどの背後にある宇宙の本源的な力であると考えた。このオディック・フォースを感知できる人間をライヘンバッハはセンシテイブと名付け、黄色を恐がり青色を好む、握手が嫌いで鏡を恐がる、人込みを避けたり馬に乗りたがらないなどの特徴があるとした。ライヘンバッハによれば人類の4分の1から3分の1がセンシティブであり、また、ダウザーはオディック・フォースを感知することでダウジングを行うとも主張した。オディック・フォースの実在については同時代のスウェーデンの化学者ベルツェリウスなども支持した。

参考:阿久津淳著『マージナル・サイエンティスト』(西田書店)

ーディン(Odin,Odhinn)
 北欧神話においてアース神族の主神。ドイツ語でWodan。古ノルト語のOdinnは激怒、理解力を意味する。戦、文芸、ルーン文字、死者の神で、ボルとベストラの第一子。兄弟にヴィーリとヴェーがいる。妻はフリッグで、息子にはトール、バルドル、チュールなどがいる。つばひろの帽子で片目を隠し、狙った獲物は外さないグングニルの槍を持ち、スレイプニルと呼ばれる8本足の馬にまたがる。狼と烏を使いとし、魔法の力で随意に姿や形を変え、言葉の力を借りて火を消したり嵐を鎮めたりする。ラグナロクではフェンリルに飲まれて死ぬ。

蛇足:英語のWednesdayはオーディンの日の意味

参考:ドナルド・A.マッケンジー『北欧のロマン、ゲルマン神話』大修館書店
    ライナー・テッツナー『ゲルマン神話』青土社

女峠(おとめとうげ)
 島根県津和野市の地名。聖母マリアが出現したと伝えられる場所。明治2(1869)年1月、浦上四番崩れと呼ばれる弾圧の一環として、長崎で名乗りを上げた多数の隠れキリシタンが乙女峠で拷問を受け、改宗を迫られていたが、その1人安太郎は1月10日より裸のまま戸外の三尺牢に入れられていた。その身を案じた仲間が床に穴を開けて安太郎の様子を見に行くと、安太郎はマリア様のようなご婦人が現れて自分を慰めてくれていると語ったという。乙女峠は聖母マリアにちなんだ命名で、現在はカトリックの巡礼地の1つとなっている。(下の写真は乙女峠の聖母マリア聖堂:羽仁礼撮影)

観光ガイド:津和野は山陰の小京都として名高く、文豪森鴎外生家など他にいくつか観光名所もある。乙女峠は、JR津和野駅裏手の山道を500メートルほど歩いたところにあり、現場には檻に入った安太郎と聖母の彫像も建てられている。カトリーヌ・ラブレの奇跡のメダルなども買える。ただし世界的には、仙台の聖母像が涙を流した話の方が有名らしい。

倉足日公(おにくらたるひこ)
 1879〜1960。すめら教創設者。浄土真宗の家に生まれ、霊能を持つ祖父とともに幼少時より諸寺を巡礼。郷里の福岡で皇学、陽明学、仏教を学び、明治35年、白川神道の作法を受け継ぐ。大正5年、大隈重信襲撃事件に連座して収監されるが、大正8年頃獄内で神がかりとなり、古事記冒頭の一節の語源的解釈から古神道の哲理、唯一絶対神の天地創世、宇宙展開の原理を見出す。昭和11年、白川資長を会長に皇道斎修会を組織、15年皇教を設立。

参考:『新宗教事典』弘文堂

ネガ湖(LAKE ONEGA)
 ロシアのエンティノ村近くの湖。1961年4月27日、25名のきこりが地面に近づくUFOを見た。UFOは卵形をして民間航空機くらいあり、低く速く飛行しながらオネガ湖の岸に衝突してかなりの損傷を受け、それから前進しながら上昇して飛び去った。巨大な楕円形で青緑色に輝いていた。衝突により草木や岩に溝が3カ所でき、多くの痕跡が残された。なかには緑色の氷のようなものがあり、分析によるとアルミニウム、カルシウム、バリウム等の成分を示していたが未知の有機体化合物も含まれていた。熱や酸に対する耐性が強くて放射線のない金属に近い分子や、薄いのに非常に丈夫な金属の薄片のような物体もあった。きこりから電話を受けた地元の森林警備艦ヴァレンティン・ボルスキーは翌朝現場を調べ、草木がなぎ倒され、岸に向かって切り込まれた溝を発見、黒色の金属的な人工物らしき破片もいくつか残っていた。破片はレニングラード技術研究所で調べられたが隕石のかけらではないということしかわからなかった。

参考:ジョン・スペンサー『UFO百科事典』原書房

ーパーツ(Ooparts )

 場違いな加工物(out-of-place artifacts)の略称。時折古代の遺跡から出土する、当時の技術ではとうてい作成できないと思われるような物体のこと。アイヴァン・サンダーソンの命名で、日本ではレニ・ノーバーゲンの『オーパーツの謎』(1978年)で普及した。こうした物体が出土することは、テクノロジー的に現代を上回る高度な古代文明が存在したか、あるいは太古に地球を訪れた宇宙の知的生命体の存在を示すものとして引用されることが多いが、実際にはほとんどのオーパーツは当時存在した技術で製作可能である。インカの黄金ジェット機バグダッドの電池、ナスカの地上絵、パレンケの石棺、エジプトの大ピラミッドやグライダー模型、アンティキティラ加工物、水晶頭蓋骨など多くのものがオーパーツとされる。

蛇足:日本ではほとんど一般教養にまでなりつつある言葉だが、欧米での普及度はイマイチのようで、英語文献でこの単語を見ることは少ない。

参考:レニ・ノーバーゲン『オーパーツの謎』パシフィカ
    南山宏『奇跡のオーパーツ』二見書房

筆先(おふでさき)

 大本教や天理教などの教団において教祖などが神からの啓示により描いた文章のこと。お筆先の際は、手が本人の意思と関 係なく自動的に動き、様々な啓示や未来に関わる予言が示される。文字だけでなく絵や記号のようなものが描かれる場合もあり、書かれた文字は普通の人間には判読できないことが多い。原理的には自動書記と同じ現象である。

ブライエン委員会(O'Brien Committee)

 UFO現象は知的で高度な科学技術を持つ存在に由来するとした1965年9月のアメリカ空軍情報局ルベイリー少将の要請に基づき、1966年2月3日にアメリカ空軍科学諮問会議(SAB)が開いたUFOについての臨時の特別委員会で、委員長を務めたロチェスター大学の物理学者ブライアン・オブライエン博士の名を取ってこう呼ばれる。著名な天文学者カール・セーガンも参加したが、同年3月には、UFOが国家の安全に脅威となる証拠はなく、明らかに既知の科学・技術の範疇外のもので あることを示す報告はないという内容のオブライエン報告書を提出して終了した。その一方で、プロジェクト・ブルー・ブックで既知の物体 とされた事例のなかにはデータ不十分のものがあるとして、特定の大学を中心にいくつかの大学を横断する調査の実施を提言し、これがコロラド大学UFOプロジェクトにつながった。
参考:Ronald Story『the Encyclopedia of UFOs』(Doubleday Dolphin)
    カーティス・ピーブルズ著『人類はなぜUFOと遭遇するのか』(ダイヤモンド社)

みくじ(御神籤)

 神社等で吉凶判断の書かれたくじを引く占い。すでに『日本書記』において「くじ」の文句が知られ、壬申の乱に際しても大海人皇子がくじで謀反のことを占ったとされる。現在に伝わるおみくじは、平安時代の天台宗延暦寺の元三大師良源が著した『元三大師百籤』を基本としたもので、庶民の間で広まったのは江戸時代である。神社により水に浸すと文字が現れるものや木彫りの鹿がくわえたものを引くなど、各種の特色を持ったおみくじが売られている。

参考:ジャポニカ1972

軽石(おもかるいし)
 日本各地で占いに用いられる特別な石。『続日本紀』に「桑名郡石占頓宮」なる官名があり、『伊勢名勝志』では桑名春日祭にある石取の神事の言及があり、岐阜県加茂郡の大寧寺の薬師堂のそばに「重軽様」という1尺ほどの石があり、この石を抱き上げて重いか軽いかによって病気・失せもの、商売などを占う。徳島県勝浦郡丈六寺にも「重い軽い石」があり、石の1つに向かって重くなって下さいといって持ち上げると重く、「軽くなって下さい」といって持ち上げると軽くなる。伺石、占石という地方もある。愛知県宝飯郡の占石は家康が長篠出陣の際用いたという。長野県北安住曇郡のお宝石はその石の乾きや湿気によって天気や吉凶を占う。

参考:ジャポニカ1972

谷部全一郎(おやべぜんいちろう)
 慶応3(1867)〜昭和16(1941)。神学者で、義経ジンギスカン説を広めた。 秋田県に生まれる。本郷原町要義塾、横浜英語学校を経て明治21(1888)年に渡米し、ハワード大学、エール大学卒業、さらにエール大学大学院で社会学、神学を専攻、明治28(1895)年に牧師となる。一時ハワイで伝道活動を行った後、明治30(1897)年には再度エール大学で哲学博士号を取得し、翌年帰国。國學院大学講師を務めていたが、アイヌに伝わるオキクルミ伝説はじつは源義経のことだと考えるようになり、義経ジンギスカン説を本格的に唱える。横浜で一時牧師を務めた後、北海道に渡り、アイヌ人教育に尽力。大正13年に「成吉思汗ハ源義経也」を著す。1929年の「日本及日本国民之起源」ではユダヤのマナセ族とガド族の渡来を説いたまた日本語の中にヘブライ語の単語がいくつも混じっているとも主張した。国語学者の金田一京助などとも交流があった。

ーラ(Aura)

 人体を取り巻く発光物質、あるいはエネルギー場のことで霊光等と訳される。一般には肉体からアストラル体がはみ出した部分という説明がなされ、触れることはできないが能力のある人間は見たり感じたりできる。聖人や宗教者を描いた絵の後光もオーラと考えられている。暗い背景に手を置いてじっと見つめていると手の周りに白いものが見えてくるが、これがオーラだとされる。オーラの色、形、状態は本人の健康状態や感情により変化し、一般に赤は意志と力、オレンジは情熱、黄は知性と知恵、緑は強調と安定性、青は着実性、藍は熱望を、紫は精神性を表すという。時折写真に写ることもある。キルリアン写真に写る発光体はオーラと同視されることがあるが実際は異なる。またスーザン・ブラックモアによれば、眼球は常に小刻みに動いており、手を暗い背景に置いて見ていると眼球の焦点がずれた際手の周囲に残像が写り、時には色がついて見えるという。

参考:James Randy著『the Supernatural A-Z』(Headline)
    『超常科学謎学事典』(小学館)
    Susan Blackmore著『In Search of the Light』(Prometeus Books)
    北川隆一郎著『精神世界がわかる事典』(日本実業出版社)

ラン・ペンデク(Orang-Pendek)
 マレー半島に古くから伝わる伝説の猿人で、小さな人という意味。セダパとも呼ばれ、口からは長い牙がのぞいている。1953年12月、トロラクのゴム園での目撃例が有名で、このとき作業員の少女が後ろから肩を叩かれ、振り向くと背後に毛むくじゃらの女性がいたという。この女性は黒い髪の毛で肌は白いが腕と胸に毛がはえ、髭もあり、服装は腰布一枚のみで動物の匂いがした。また少し離れたところにはそれほど毛深くない雄が2人いたという。この少女は翌日もこの3体が泳いでいるところを目撃した。

参考:Bernard Heuvelmans『On the track of Unknown Animals』KPI


リオン・ミステリー(the Orion Mystery)
 ロバート・ボバルとエイドリアン・ギルバートが1994年に著した著書の名前。ボバルとギルバートは同書の中で、ギザの三大ピラミッドとオリオンの三星の配置が相似であることから、エジプト各地のピラミッドはナイル河を天の川に見立てた上で、オシリスたるオリオンの形を地上に描こうとしたものであると指摘する。さらに古代の天体配置から、エジプトのピラミッドは紀元前1万450年のオリオン座の配置を描いていると主張している。実際にはオシリスとオリオンの関係は完全に確証されているわけではない。

参考:Robert Bauval,Adrian Gilbert『The Orion Mystery』Mandarin

リティアウ(Olitiau)
 1932年、アメリカの奇現象研究家アイバン・サンダーソンが西アフリカを調査旅行中カメルーンのアスンボ山で目撃した翼竜のような怪獣。鷲くらいの大きさで口の中に歯が確認できたという。サンダーソンがその直後に出会った現地の住民に尋ねると、彼らはこの怪獣をオリティアウと呼んだ。同様の空飛ぶ怪獣は北ローデシアでも目撃されており、コンガマトと呼ばれる。

参考:Bernard Heuvelmans『On the track of Unknown Animals』KPI

リヴァー(Oliver)
 1975年10月にコンゴ川流域で発見された動物。1976年には来日してテレビにも出演した。オリバーの所有者であるマイケル・ミラーは、染色体がヒトとチンパンジーの中間の47本で、コンゴ川流域では人とチンパンジーが雑居しているなどの根拠を挙げ、人とチンパンジーの混血説を唱えたが、検査の結果正体はチンパンジーと判明した。現在はテキサスの動物保護区に住む。同様の話としては、1908年にゴリラと黒人の混血としてパリで公開されたジジバンブーラがあるが、これも正体は毛の抜けたチンパンジーであった。

個人的経験:2009年3月に衛星放送の「ディスカヴァリー・チャンネル」でオリバーの番組を見た。このときはすっかりチンパンジーらしくなり、二足歩行も下手になっていた。

(オー)リング・テスト(O Ring Test)
 キネシオロジーの一種。片方の手の人差し指と親指でリングを作り、それがどのくらいの力で離れるかを記憶しておく。もう一方の手で様々な物体を指さし、それが真に本人の欲するものであったり質問に対する答である場合とそうでない場合にリングを離すために必要な力が変わってくるというもの。これにより様々な事象に対する返答を得ることができるが、実際には被術者と施術者の潜在意識が大きく作用し、正確な判断は難しい。

ルゴイ・コルコイ(Olgoi-Khotkoi)
 あるいはモンゴリアン・デス・ワーム。オルゴイ・コルコイは「腸虫」の意味でその形状からきた名前。モンゴルのゴビ砂漠周辺に住むといわれる巨大な芋虫のような生物。 最大で1.5mにもあるという。これまでに伝えられる話では、数メートル先から獲物に対して飛びかかるように襲いかかったり、口から猛毒の蒸気のようなものを発し、遠くから人を殺すことができると言われる。何らかの堅い外皮を持った芋虫である可能性や、蛇、ワニなどの爬虫類である可能性も指摘されている。

参考:羽仁礼『超常現象大事典』成甲書房

ルコット(ヘンリ・スティール、Col.Henry Steel Olcott)

 1832年〜1907年。アメリカの陸軍大佐、法律家で神智学協会会長。ニュージャージー州オレンジに生まれる。経済的理由から勉学を断念し、農場で働きながら農業書を何冊か著し、ウェストチェスター農学校に奉職する。南北戦争では北軍通信将校を務め、リンカーン大統領暗殺事件の調査委員会に名を連ねたこともある。その後弁護士を開業するが心霊研究家に転じ、エディ兄弟やホームズ、コンプトン夫人などの霊媒を研究していたが、1874年、バーモント州チッテンデンでエディ兄弟を研究していたときヘレナ・ペトロブナ・ブラヴァツキーと出会い、その能力の真正を確信したことから夫人とともに神智学協会を設立、初代会長となる。1878年にオルコットとブラヴァツキーがインドを訪れたのを契機に、神智学協会の拠点はインドに移った。1880年に仏教徒となる。ブラヴァツキー死後の1892年には神智学会内の勢力争いから、ウィリアム・ジャッジとアニー・ベザントより会長辞任勧告を受けるがその後ベザントとの関係を改善し、アディヤール派の中心人物として1907年の死亡時まで神智学協会会長の座を維持した。神智学協会の活動が盛んだったスリランカでは、オルコットの記念切手も発売されている。

個人的見解:オルコットという人物を直接知っているわけではもちろんない。しかし、農場で働きながら農業書を書いて農学校に奉職したり、リンカーン暗殺の調査委員会に名を連ねたり弁護士を開業したりしたあたりから推定すると、実務家としてはかなり有能であり、まじめな努力家であったのではないかと推定される。結果的にその手法がふさわしいものであったかどうかはともかく、彼は真面目に心霊現象を研究しようとしていたのではないかと思われる。その彼がブラヴァツキーにころりと騙されてしまったのは致し方ないとしても、目に見える物質世界の背後にもう1つ(あるいは2つかそれ以上)の世界を見出そうという試みの結果神智学協会が生まれたと言えないだろうか。

参考:荒俣宏編『世界神秘学事典』(平河出版社)
    ピーター・ワシントン著『神秘主義への扉』(中央公論社)


ルゴン(Orgone)

 ウィルヘルム・ライヒが想定した、自然界に充満するエネルギーのこと。ライヒは、海の砂から培養された小胞であるバイオンから未知のエネルギーが発していることに気づき、このエネルギーを閉じこめる実験を重ねた結果、これをオルゴンと名付けた。オルゴンは空間のいたるところに充満し、有機物に吸収され、金属に反射される性質を持つ。青みをおびた輝きとして知覚され、ガイガーカウンターで測定可能な放射性を持ち、治療にも利用可能であるとされる。ライヒはこのオルゴンの性質を利用してそのエネルギーを集積する集積器を作成し、病気の治療、雲の消滅、さらにはUFOの迎撃などにも利用したとされる。ただしその過程でドールと呼ばれる致死性のオルゴンやオラナーという反放射能オルゴンも発見した。

参考:阿久津淳著『マージナル・サイエンティスト』(西田書店)

ールド(Walter Richard Old)
 1864〜1929。イギリスの占星術師でセファリアルの筆名で知られる。バーミンガム近くのハンズワースに生まれ、早くから占星術やカバラを学ぶ。神智学協会にも所属し、24歳頃、同じ占星術サークルに属していたアラン・レオと知り合い、レオ神智学協会に誘う。ロンドンの神智学協会では活発に活動したが、後にアニー・ベザントが指導者になると神智学協会を離れる。東洋思想にも関心を持ち、オカルトの実践的な方面に関心を持ち、占星術を用いて競馬の勝ち馬や株価の変動を予測しようとした。

参考:Ellic Howe『Astrology & the Third Reich』the Aquarian Press


ルド・テンプリ・オリエンティス(Ordo Templi Orientis,O∴T∴O∴)

 「東方聖堂騎士団」と訳される。ベンガル地方へ旅した際インド人及びアラブ人のグルによってタントラ系ヨーガのイニシエーションを受けたと主張するドイツ人カール・ケルナーが1895年頃設立、東洋的な性魔術とテンプル騎士団に由来するという性魔術的な象徴解釈を組み合わせた教義を持つ。1905年のケルナーの死後教団を引き継いだテオドール・ロイスはフリーメーソン的な伝承を習合させ、フランツ・ハルトマンとともに教団を運営、パピュスやルドルフ・シュタイナーとも接触があった。1910年この教団に参加したクロウリーは1922年に教団を引き継 いでロンドンにM∴M∴M∴(ミステリア・ミスティカ・マキシマ)を設立するが、方クロウリーに対抗した勢力がカール・ヨハンネス・ゲルマーの下、ドイツで教団を運営する。ゲルマー は1935年にナチスにより検挙され、1941年にはアメリカに追放されてアメリカO∴T∴O∴を設立した。他方ナチスの弾圧を生き延びたドイツの教団はチューリッヒに本部を構え現在に至っている。アメリカにおけるゲルマーの後継者 はグラッディー・マクマトリーで、その死後は兄弟ハイエムナゥス・ベータがニューヨークを本拠に運営している。またカリフォルニアのロッジは、一時ロケット学者のジャック・パーソ ンズが運営をまかされ、サイエントロジー教会のハバードも所属していた。スペンサー・ルイスの古代神秘薔薇十字会もテオオドール・ロイスから設立許可を得ている。

参考:フランシス・キング『英国魔術結社の興亡』国書刊行会
    フランシス・キング『性魔術の世界』国書刊行会

ルフェウス(Orpheus )
 ギリシャ神話における最古の詩人で音楽家。アポロンあるいはトラキア王オイアグロスとムーサのカリオペの息子。アポロンから竪琴を授けられてその名手となり、野獣どころか山川草木森羅万象ことごとくが彼の竪琴に聞きほれたという。アルゴ号の遠征にも加わり、一行がサイレンの歌声に魅せられた時には竪琴の調べで対抗し、一説には金の羊の毛皮を守る龍を眠らせたのもオルフェウスと言われている。一行をサモトラケに連れて行って秘儀を授けさせたとも言われている。ニンフの1人エウリュディケを妻としていたが彼女が毒蛇に噛まれて死んだため冥界から連れ戻そうとした。冥界の王ハデスはオルフェウスの楽曲に感動し、地上に帰り着くまで振り返って妻を見てはならないという条件を課してエウリュディケを彼に返すが、オルフェウスははやる心を抑えきれず、地上間近で彼女を振り返ったため最愛の妻は冥界に引き戻されてしまった。その後オルフェウスは他の女を省みなかったためにトラキアのバッカス教徒の女たちに八つ裂きにされ、愛用の竪琴とともに川に投げ込まれたが、竪琴は天上で星座となった。

蛇足:木村鷹太郎は、イザナギが黄泉の国に下って死んだイザナミを連れ戻そうとする話と、オルフェウスの冥界下りの類似性を指摘している。

参考:ジャポニカ1972

ルフェウス教(orphism)
 ギリシャ神話のオルフェウスが創始したとする古代の神秘主義宗教。その伝説によれば、最初の神は愛と光の神エロス・ファネスで、クロノスが産んだ卵から生まれ、この世界を作った。しかし後に世界の王となるゼウスはこの神を飲み込んで新しい世界を作った。そしてゼウスの子ディオニュソスがタイタンに殺されて食われため、ゼウスは雷撃でタイタンを殺し、この煤の中から人間が生じた。そこで人間には、タイタンの地上的な部分とディオニュソスの天上的な部分とがあり、人間の魂には神的部分が含まれているとする。オルフェウス教徒たちは、魂の牢獄たる肉体の死後、真の魂の自由を得ることを求める。そして、魂の自由を得るためには何度も生まれ変わりを繰り返す必要があり、生前の行動により来世が決まると説く。この思想はピタゴラスやプラトン、さらには後のグノーシス主義にも影響を与えているという。

ルメカ(Olmec)
 紀元前1200年頃に現れ、メキシコ湾岸の低地に栄えたメソ・アメリカ最初の文明。雨と水を司るジャガー神を信仰するオルメカ族が築き、メソ・アメリカ最初の文明とされる。ベラクルス、ラ・ベンタ、サン・ロレンツォなどを中心とし、紀元前1100〜800年頃の最盛期を迎えた。文字と数字を考案、以後のメソ・アメリカ文明に多大な影響を与えた。ニグロイドを思わせる巨大なヘルメットを被ったようなオルメカ独特の石頭像は、時に宇宙飛行士の頭像として言及される。石彫にするとヘルメットのように見えるが、彼らが頭に被っているものは実際は布の頭巾と考えられる。

ーロビンド(Sri AurobindoあるいはAravinda、本名Aurobindo Ghose)
 1872〜1950。インドの詩人、予言者。カルカッタの裕福な家庭に生まれ、ダージリンでキリスト教修道院付属の学校に学ぶ。7歳からイギリスで教育を受けケンブリッジ大学を卒業。1892年インドに戻りバローダ及びカルカッタで学校に勤務するが、同時にヨーガやサンスクリット語などインド古来の文化にも関心を持ち始める。1902年よりインド独立運動に参加し、「バンダ・マタラム」及び「カルム・ヨギン」という新聞を発行し、イギリス製品のボイコットを呼びかけたため1908年には投獄されるが、入牢中ギータの教えから霊的啓示を受ける。1910年に当時フランス領だったポンディシェリに逃れてアシュラムを開き、独自の教えを説くようになる。オーロビンドは、人間が肉体を保ったまま新たな進化の段階に入る時期が近づいており、独自のヨーガでそれを促進することができる。また人類の魂の改革により宇宙全体を救済できるなどと主張し、晩年は地上にユートピアを建設する運動を始めるが志半ばで死亡した。弟子たちは、死んだように見えてもすぐに復活すると考えたが復活はならなかった。この建設事業はオーロビンドの夫人で後継者のミラ・アルファサに引き継がれる。

鶏占い(alectryomancy)
 雄鶏の周囲を穀物を乗せたアルファベットで囲み、ついばんだ文字で占う占い。紀元4世紀、東ローマ帝国ヴァレンス帝(在位364〜378)の時代、数人の臣下が、誰が皇帝位を継ぐか知りたいと思い、雄鶏占いを行う占い師に相談した。占いの結果THEODという文字が得られ、実際に次の皇帝はテオドシウスとなった。実際には候補者はテオドシウスとテオドルスの2人だけであったので、これらの粒には鶏が好む特別なものが塗られていたと疑う向きもある。

参考:ゲリー・ジェニングズ『エピソード魔法の歴史』現代教養文庫

陽師(おんみょうじ)
 本来は天武4(676)年に陰陽寮に設置された、占筮、相地を司る官職の名。転じて陰陽道に通じ、各種占いや呪術を専門に行う人物の総称となった。陰陽道は中国から伝わった陰陽五行説、地相や風水等各種の占術が日本で独自の発展を遂げたもので、占術だけではなく、式神と呼ばれる超自然的存在を操るなどの様々な秘術が含まれ、その影響は民間信仰や芸能などにも残っている。有名な陰陽師としては安倍晴明(あべのせいめい)、そのライバルの蘆屋道満(あしやどうまん)、陰陽頭の刀伎直川人(ときのあたいかわひと)、弓削是雄(ゆげのこれお)などの名が残っている。