ハ行

(最終改訂:2015年7月25日)

1 パイパー
2 ハギンズ
3 バグダッドの電池
4 パスカグーラ事件
5 ハヌッセン
6 ハバード
7 バベルの塔
8 パーマー
9 バミューダ・トライアングル
10 パラケルスス
11 薔薇十字団
12 パラディーノ
13 バンイップ
14 ハンス
15 ビッグキャット
16 ビッグフット
17 ヒューム
18 ピリ・レイスの地図
19 ヒル夫妻事件
20 ヒルデガルト
21 ファウスト
22 ファーティマ
23 フィラデルフィア実験
24 フォーチュン
25 福来友吉
26 物質化現象
27 フーディニ
28 プハリッチ
29 フライ
30 ブライディ・マーフィー
31 ブラヴァツキー
32 フラットウッズ・モンスター
33 フリーメーソン
34 フルコス
35 プルサ・デヌーラ
36 プロジェクト・グラッジ
37 プロジェクト・サイン
38 プロジェクト・ブルーブック
39 ベットガー
40 ベールゼブブ
41 ベロフ
42 ホピ族の予言
43 ホープ・ダイヤモンド
44 ホフマンス
45 ホメオパシー
46 ポルターガイスト

イパー(レオノーア、Leonore E.Piper)

 1859〜1950。アメリカの霊媒。1884年、信仰治療師を訪れた際トランス状態になり、インディアンのクロリースからのメッセージを受けたことがきっかけで内輪の交霊会を催すようになる。指導霊はワランスイのフィヌー博士で、特にパイパーが知るはずのない参加者の個人的な秘密を告げる能力に優れていた。1885年からパイパーの交霊会に参加したウィリアム・ジェームズはその能力を本物と確信し、以後心霊研究に手を染めるようになる。1887年にはリチャード・ホジソンの調査を受け、1889年にはホジソンによりイギリスに招待される。イギリスを訪問した際には、オリバー・ロッジの家で荷物チェックを受け、さらにホジソンは私立探偵を雇ってその素行を調査したが、いんちきは発見できず、さらにロッジが行った交霊会でロッジの死んだ叔父ジェリーが語った内容は正しいことが判明している。他方彼女の支配霊の1人はフィヌーと名乗るフランス人医師のであるが、フランス語をほとんど喋らず、医学の知識もないという批判がある。アメリカに帰国するとフィヌーの代わりにG.Pと名乗るが現れる。1911年よりは自動書記霊媒となり、ホジソンは18年間パイパーを研究し真正を信じた。しかしホジソンは2児を得て長生きするとの予言は外れた。

参考:『Mystics and Prophets』(Paragon)

ヴィッド・ハギンズ(David Huggins
 1943〜。アメリカのアブダクティー。ジョージア州に生まれる。1951年、8歳のとき家の近くで異星人に遭遇し、両親に話したが信用されずに鞭で打たれたという。次の日には家の裏手で クレッセントという女性の異星人と何人かのグレイに会う。夜になると彼らは彼の寝室にやってきて彼を金属の卵型のUFO に導いた。UFO内で彼は、大きな光る目をして茶色の毛皮に覆われた背の低い異星人や、支配者らしきカマキリのような異星人、8体の典型的なグレイに出会った。クレッセントは人間の女性の体とグレイのような顔、鬘のような長い髪を持ち、混血ではないかと言われる。一連の遭遇はハギンズが11歳の時一旦終了するが、クレッセントはハギンズが17歳のとき再び現れ、森の中でハギンズとセックスをした。ハギンズにとっては初めての体験だった。2人の関係はハギンズがニューヨークで美術を学ぶようになっても続いたが、1970年代初めに一旦さると告げ、その2人の関係に関する記憶も消した。
 クレッセントが帰ってきたのは1987年のことで、そのときクレッセントは、大勢のグレイを彼の子供として紹介し、ハギンズも異星人に関する記憶を回復した。クレッセントとのセックスはハギンズが70歳を越えた現在も続いているという。


グダッドの電池(Electric Battery of Baghdad)
 いわゆるオーパーツの1つで、1936年にバグダッドで発掘。高さは約15センチ、その中に高さ12センチあまりで直径が4センチほどの銅板のシリンダーが収まり、シリンダーの両端は鉛6、錫4の合金で接合。基部は銅の円盤で塞がれ、瀝青、あるいはアスファルトで封がされていた。壺の口も瀝青の絶縁層で密封され、この絶縁層は銅のシリンダーの中央に吊された鉄の棒を固定、鉄の棒には酸による腐食の跡があった。マサチューセッツ州ピッツバーグの科学史家ウイリー・レイはこれを復元、2000年前から知られていた硫酸銅や酢酸、クエン酸を用いて1.5〜2ボルトの電気を発生させ、実際に電池として機能することを証明した。同様の壷はバグダッド近くのテル・オマールやケシフォンでも発見されており、これらの壺は紀元前250年から紀元後650年の間に作られている。

蛇足:このイラクの加工物は、実際に電池として機能することは機能することは確認されているが、古代人がこの電力を何に用いていたかは不明。平賀源内のエレキテルのように治療に用いたとか、魔術師が単に人を驚かせるために使用していた可能性もあるだろう。ただ、『旧約聖書』に登場する契約の箱がコンデンサーであるとの説を考え合わせると、イラクという場所でこのような電池が発見されたことは興味深い。古代メソポタミアとユダヤはけっこう深い関係があるのだ。

参考:レニ・ノーバーゲン『オーパーツの謎』パシフィカ
   Francis Hitching『The World Atlas ofMysteries』Pan


スカグーラ事件(Pascagoula Abduction)

 1973年10月11日、アメリカのミシシッピー州パスカグーラで夜釣りに来ていたチャールズ・ヒクソン(45才)とキャルビン・パーカー(18才)が3人の搭乗員らしき存在によりUFO内に連れ込まれた事件。この搭乗員は身長5フィートくらい、腕の先がはさみのように分かれていた。午後9時頃、ヒクソンは空気を切り裂くような音を聞いて上空を見上げたところ、青い光を放つ楕円形の物体が浮かんでいた。その直後、灰色をした3つの生物が中空に浮かんだまま2人に近づき、ヒクソンはそのうち2体に抱えられてUFO内に連れ込まれた。UFO内では2人は直径約25センチの目のような機械に観察され、その後川岸へ戻された。→新釈エイリアン図鑑

個人的疑問:複数の人間が同時にアブダクトされ、しかも両者の証言が一致するという場合、アブダクションが真正であることの有力な証拠とされる。パスカグーラ事件とヒル夫妻事件はそうした例として紹介されることが多い。しかしこの2つの事件の場合も、アブダクション中に何をされたかという証言はほとんど1人の人間のみから得られている。パスカグーラ事件ではパーカーはほとんど証言していないし、ヒル夫妻事件でもUFO内部での検査について雄弁に語ったのは夫人の方である。

参考:Ronald Story『the Encyclopedia of UFOs』(Doubleday Dolphin)
    カーティス・ピーブルズ著『人類はなぜUFOと遭遇するのか』(ダイヤモンド社)
    桜井慎太郎『図解UFO』新紀元社


ヌッセン(エリク・ヤン、Erik Jan Hanussen)

 1889〜1933。ドイツの予言者で占星術師。本名はハーシェル・シュタインシュナイダー(Herschel Steinschneider)というユダヤ人。旅芸人ジークフリート・シュタインシュナイダーの子としてウィーンに生まれる。父親と旅をするうち、ルビーニという奇術師の助手として手を触れないで物を動かすなどのトリックを身につける。21才でデア・ブリッツという新聞を発行。第一次世界大戦中の1917年よりハヌッセンを名乗り、サーカスに身を投じる一方、透視やテレパシーに関する書物を出版し、自分がそのような能力を有していると主張し始める。オーストリア及びチェコでは詐欺の疑いをかけられたが、ベルリンでは透視能力者として名声を得る。ヒトラーの演説の指南などの助言を行ったり、ヒトラーが首相になることを予言したりしたが、1933年2月に国会議事堂放火を予言、その予言が現実となった数日後の3月24日、何者かに連れ去られたまま行方不明となり、4月7日に射殺体で発見された。

個人的感想:ハヌッセンは実際に奇術師として舞台でパフォーマンスを行っており、その透視能力が本物であったかどうかは定かでない。国会議事堂放火の予言についても、ランディなどは、ハヌッセンとナチスとの関係という状況証拠だけで、放火計画について何らかの情報を得ていたに違いないと述べている。他方、このような予言をすれば自らの身に危険が迫ることは十分予想できたはずである。もちろん、自らを予言者として演出したいという見栄の方が危険に対する予測を上回ったということもあるかもしれない。いずれにせよ日本ではあまり知られていないが、欧米ではけっこう有名な人物らしい。

参考:James Randy著『the Supernatural A-Z』(Headline)
   前川道介著『アブラカタブラ奇術の世界史』(白水社)

バード(ラファイエット・ロナード、Lafayette Ronald Hubbard)

 1911〜1986。サイエントロジーの創始者、SF作家。アメリカのネブラスカに生まれる。第二次世界大戦争中は朝鮮で軍の仕事を手伝ったが怪我をして失明、しかし1949年に奇跡的に視力を回復し、以後文筆業に転じSF作家として自立する。代表作に『バトルフィールド・アース』など。1950年にサイエントロジーの基礎となるダイアネティックスの理論をSFという形で発表する。このダイアネティックスの理論によると、人間の細胞の1つ1つに記憶力があり、生まれてからこれまでに体験した恐怖やショックなどのネガティブな感情がすべて細胞内に刻まれている。このように細胞内でトラウマとなって残っているネガティブな記憶をエングラムと呼び、このエングラムのために人間は本来有している能力を発揮できなくなっているという。このエングラムを取り除く方法がダイアネティックスであり、ダイアネティックスを基礎に組織されたのがサイエントロジーである。またハバードは、O∴T∴O∴(オルド・テンプリ・オリエンティス)のカリフォルニア・ロッジにも所属していたことがある。

蛇足:サイエントロジーは今や全世界に800万人もの信奉者を持ち、ハリウッド・スターのトム・クルーズやジョン・トラボルタも信者に名を連ねている。ハバードの代表作『バトルフィールド・アース』は、信者であるジョン・トラボルタのプロデュースにより映画化された。
参考:荒俣宏編『世界神秘学辞典』(平河出版社)

ベルの塔(Tower of Babel)
 バビロニア(現在のイラク)に建てられたとされる巨大な塔。『旧約聖書』の「創世記」によれば、大洪水ののち、ノアの子孫たちはシンアルの平野に、天までとどく塔を建てようとしたが、神は彼らを、それぞれ異なる言葉を話す民族としたためその建設は中断された。一般にこの物語は、神と等しくなろうとする人間の傲慢をいましめたものと解釈されているが、現実には 紀元前1830〜1530年の古バビロニア時代に建てられたエテメンアンキと呼ばれる建造物をモデルとしたものと考えられている。この塔はバビロニアの主神マルドゥクに捧げられたもので、7層からなり、高さは90メートルあったと推定されている。

蛇足:横山光輝の「バビル2世」ではバビルの塔と呼ばれ、サハラ砂漠にある。

参考:『新共同訳聖書』日本聖書協会
    アンドレ・パロ『聖書の考古学』みすず書房

ーマー(レイモンド、Raymond Arthur Palmer)

 1910〜1977。アメリカのUFO研究家。ウィスコンシン州ミルウォーキーに生まれ、子供の頃の交通事故の後遺症で背骨が曲がったまま身長は一生120センチ以上にならなかった。10代からパルプ雑誌にSF小説を書き始め、1930年6月に処女作「ジャンドラの時間光線」が『ワンダーストーリー』に掲載される。28歳で『アメイジング・ストーリー』の編集者になると才能を発揮し、リチャード・シェイヴァーの作品掲載などで発行部数を大幅に増やした。1947年の退社後は『フェイト・マガジン』など多くのオカルト関連雑誌を発刊し続けた。初期の円盤神話の形成にかなりの役割を果たしたとされているが、一方でシェイバー・ミステリーを事実と主張するなど虚実ない交ぜの主張も目立ち、モーリイ島事件の捏造にも関与したとされる。

参考:Ronald Story『the Encyclopedia of UFOs』(Doubleday Dolphin)
   カーティス・ピーブルズ著『人類はなぜUFOと遭遇するのか』(ダイヤモンド社)
   Fortean Times第127号
   桜井慎太郎『図解UFO』新紀元社

ミューダ・トライアングル(Bermuda Triangle)

 船舶や航空機が謎の失踪を遂げるとされる北米大陸東部の海域。バミューダ・トライアングルというのはビンセント・ガッディスの命名で、フロリダ半島の先端とバミューダ島、プエルトリコを結ぶ三角形の領域であるが、研究者によって範囲は異なる。年間約15万隻の船が行き交う領域で、実際に行方不明となるのは100隻程度である。有名な失踪事件としては1945年12月5日のアベンジャー雷撃機5機とその捜索に向かった飛行艇1機の失踪、石炭運送船サイクロプス号の失踪などがあり、失踪の原因についてはUFO、竜巻、重力や地磁気の異常、海流が集まるため三角波が起きやすい、アメリカ軍の兵器実験、メタンガス水和物説などの諸説がある。もっとも、特に異常な失踪はないとの否定的な説もある。

参考:チャールズ・バーリッツ著『謎のバミューダ海域』(徳間書店)
    John & Anne Spencer著『the Encyclopedia of the Worlds Greatest Unsolved Mysteries』(Headline)

ラケルスス(Philippus Aureolus(or Theophrastus) Bombautus von Hohenheim,Paracelsus

 1493?〜1541。本名フィリップ・アウレオールス・ボンバトゥス・フォン・ホーエンハイム。スイスの魔術師で医者、化学者でもある。パラケルススとは、高名な医者ケルススを凌ぐとの意味。スイスのアインジーデルンに生まれる。父が開業医であったため1502年頃にはフッガー家の鉱山で医学助手となる。16才でスイスのバーゼル大学、その後イタリアのフェッラーラ大学で医学を学んだ後、ヨーロッパ各地を遍歴し、産婆や理髪店等で医術を学ぶ。1527年、ストラスブールでエラスムス等の人文主義者と知り合い、医学を講義するが、ガレノス、ヒポクラテス、アビケンナらの権威を否定し、化学薬品と占星術を利用した診断を行った。またドイツ語で講義を行ったりしたため裁判にかけられる。その後バーゼル大学で医学教授となったが、またしても異端として追放され、再びヨーロッパ各地を遍歴し、48才の時ザルツブルグで死亡。
  くる病のため身長1メートル51センチと小柄だったが、医師としての腕は確かだったようで、生まれつき身体が麻痺していた娘を治療したこともある。金属化合物を初めて医薬品として用い、近代医学の父とかホメオパシーの元祖とみなされることもある。錬金術に関しては、従来の4エレメント(火、水、土、空気)に対し、これらは硫黄、水銀、塩の3元素からなるとして3元素説を唱えた。

参考:『魔術』学研ムーブックス
    荒俣宏編『世界神秘学辞典』(平河出版社)
    アンドレ・ナタフ著『オカルティズム事典』(三交社)

薇十字団(Rosicrucians)

 アンドレーエの著作『化学の結婚』の主人公である伝説の人物クリスチャン・ローゼンクロイツを開祖とする神秘主義的団体。伝説によれば 中東で古代の英知を得たローゼンクロイツはこの知識をヨーロッパに持ち帰り、数人の同士とともに薔薇十字団を結成した。見えな い大学と呼ばれる特別な教育機関を持ち、人類の啓蒙に務める。ローゼンクロイツと薔薇十字団の存在については実在の証拠は乏し く、「薔薇十字団」の存在及びその活動については1614年に出た宣言文で初めて明らかにされた。そこでローゼンクロイツと「薔薇 十字団」の存在を疑問視する説も強いが、一方薔薇十字運動はフリーメーソン内部でひそかに展開し、19世紀に至ってヨーロッパ各 地で薔薇十字を冠した神秘主義的団体が続々と結成されることにもなった。

参考:『魔術』学研ムーブックス
    荒俣宏編『世界神秘学辞典』(平河出版社)
    アンドレ・ナタフ著『オカルティズム事典』(三交社)


ラディーノ(ユーサピア,Eusapia Palladino)
 1854〜1918。イタリアの霊媒。結婚後デルガイス夫人を名乗る。生後すぐに母親が死亡し、12才で父親が殺され、翌年ナポリでの 内輪の交霊会で家具をひきよせ、宙に浮くという現象を見せる。20年後、現地の学者エルコーレ・キアイア教授がその能力に目を付 け、イタリアの有名な犯罪学者で心霊研究家としても知られるチェザーレ・ロンブローゾに書簡を送る。1891年、ロンブローゾは5人 の協力者とともに調査を行ない、彼女が起こした現象を本物と判断した。1905年から1908年にかけては、キュリー夫妻、アンリ・ベル グソン、シャルル・リシェなどが名を連ねるパリの心理学協会による調査が行なわれ、43回の実技調査が行なわれた。ホジ ソンは1895年8月の調査で、彼女が見せる心霊現象はトリックであると結論したが、1908年にイギリス心霊研究協会評議会が行った調査は彼女の心霊現象の 多くがトリックで説明できないというものだった。しかしアメリカで公演旅行を行った際にはトリックを用いたことが確認されている。

参考:『Mystics and Prophets』(Paragon)
   ジョン・ベロフ著『超心理学史』(日本教文社)


ンイップ(Bunyip)

 ビクトリア、ニュー・サウス・ウェールズなどオーストラリア各地で目撃される怪獣で水中に住む。その形状については様々に描写され、例えば頭はカンガルー、牛、犬、ヒクイドリなどに似ているとされ、長い首の後ろにたてがみ状のものがあるとか、足はオットセイ、尾は鳥などに似ているとされる。本来はアボリジニが霊的存在を呼ぶときに用いた言葉で、半人半魚で人を水中に導く力を持つとされる場合もある。白人としては1801年にシャルノム・ベイリーがスワン川でほえ声を聞いたのが最初。オイー・オイー、ヤー・ハーと呼ばれるものとも同視される。オーストラリア国立博物館のギルバート・ホワイトリーは、有袋類のうちカワウソに相当する生物ではないかと主張している。

参考:James Randy著『the Supernatural A-Z』(Headline)

ンス(Clever Hans)

 ドイツ人ウイリアム・フォン・オステンが飼っていた馬の名前で、1891年、計算ができる馬として有名になる。質問 すると、床を正解の数だけ叩いて答えた。1904年に心理学者シュテュンプ教授らに調査され、いかなるトリックも発見できなかった。 しかしアルバート・モールは、この馬が飼い主の動きを追っていることを指摘し、シュテュンプの生徒であったオスカル・プングス トの調査により飼い主や見物人が正解の数字になると無意識に頭を動かすことに反応して叩くのをやめることが確かめられた。この ように動物が飼い主の無意識の動きに反応し、一見知性があるような行動を示すことは以後「クレバー・ハンス錯誤」と呼ばれている。

参考:板倉聖宣他著『超能力・トリック・手品』(季節社)

ッグ・キャット(Alien Big Cat:ABC)

 1960年以来イギリス南部の広範な地域でピューマに似た動物が目撃されている。目撃者によれば体長は1.5メート ルくらいで、時に背に黒い縞模様が見られる。また色は濃い黄褐色、あるいは赤褐色。ネコに似た顔。1964年9月4日、サリー地方のマン ステッドでは足跡が発見され、動物園関係者はピューマのものと断定したがモーリス・バートン博士はブラッドハウンド犬のものとした。 1980年にはスコットランドでピューマが捕らえられたが、これはペットが逃げ出したものとされた。また日本でも1971年に紀伊半島でピ ューマのような動物が目撃されている。

参考:John & Anne Spencer著『the Encyclopedia of the World Unsolved Mysteries』(Headline)
   Janet & Colin Bord著『Modern Mysteries of Britain』(Grafton)

ッグフット(Bigfoot)
 北米に住む雪男のこと。ビッグフットにさらわれたとするオストマンによれば人間より背が高く2メートルを越え、体重は270キロ。米国北西部からカナダにかけて目撃される雪男のような生物。土地のインディアンはこれをサスクワッチと呼ぶ。身長は2〜3メートルで褐色または灰褐色の毛に覆われ、長さ35〜45センチの足跡を残す。身長は2〜3メートルで褐色または灰褐色の毛で覆われている。人間を攻撃しないが犬を嫌い、不快な体臭がする。体毛や血液が採取されたこともあり、1967年10月20日には元カウボーイのロジャー・パターソンが、ビッグフットが歩く様子を16ミリ・フィルムに収めたが、このパターソン・フィルムはぬいぐるみを着た人間ではないかとされている。米国の40州とカナダの5つの州で、過去100年間で1万件以上の目撃例を収集したボード夫妻によれば、目撃の密度が最も高いのは米国北西部からカナダのブリティッシュ・コロンビア州にわたる地域で、、体毛や血液が採取されたこともある。人間を攻撃しないが犬を嫌う。不快な体臭がする。土地のインディアンはこれをサスクワッチと呼ぶ。ビッグフットの目撃多発地帯ではしばしばUFOも目撃されることから、ビッグフットとUFO目撃に関係があるとの結論を得た。

参考:ピーター・バーン著『ビッグフット』(金沢文庫)


ューム(ダニエル・ダングラス、Daniel Dunglas Home)

 1833〜1886。スコットランドで生まれ、直ぐに叔母の養子となって アメリカに移住。13才の時、友人のエドウィンの幻影を見て以来霊能力に目覚め、霊媒となる。22才でヨーロッパ各地を公演し、1858年にロ シアで結婚するが妻は1862年に死亡。その後英国の富裕な未亡人ジェイン・リヨンの養子となるが、英国の裁判所は不当な影響を行使した として資産の返還を命じる。鍵のかかった檻の中のアコーディオンを演奏したり、伸張・縮小や空中浮揚を演じた。また、他の霊媒と異な り、白昼でもその能力を発揮できたが、実際にはトリックの現場をおさえられたことが何度かある。彼の霊現象を目撃した人物の中には ナポレオン3世、ブルワー・リットン、ウィリアム・クルックスなどが含まれる。他方、彼の死後、所持品の中から口中に隠せるくらいの ハーモニカが発見されたことや、彼がアコーディオンでかなでる音楽は1オクターブのものに限られていたことからトリックの可能性も 指摘されている。

参考:Hans J.Eysenck,Carl Sargent著『Explaining the Unexplained』(Prion)
   コリン・ウィルソン編『超常現象の謎に挑む』(教育社)

リ・レイスの地図(Piri Reis Map)

 オスマン・トルコの提督ピリ・レイスが1513年に作成したと伝えられる古地図で、1929にトプカプ宮殿で発見された。当 時は知られていなかったはずの南極大陸が描かれている地図として有名。ピリ・レイス自身は、この地図を作成するにあたりアレキサンダ ー大王の時代から伝わる地図や、コロンブスが使用した地図などを作成したと言われている。アメリカの地質学者チャールズ・ハプグッドによ れば当時は未発見のフォークランド諸島なども描かれているというが、否定派は、何枚もの地図を使用した結果同じ地域が重複して描かれたも のであり、南極大陸と見えるのも実際は南米の一部であると主張している。

ル夫妻事件(Hill Abduction)

 1961年9月19日、バーニー・ビルと夫人のベティ・ヒルは休暇先のカナダから自宅へ車を走らせていた深夜車を運転中、ニ ューハンプシャー州インディアンヘッド付近で、ハイウェイ右の上空に光体を目撃した。最初は飛行機かと思ったが木星よりも明るい、一列 の窓のあるUFOで、窓には数人の人影も見えた。夫妻は驚いて車を走らせたが、帰宅後通常よりも2時間ほど余分に時間が経過していることを発見 した。その後夫妻は耳鳴りなどの精神的不調、電気機器の突然の故障、UFO目撃や悪夢などに悩まされたため催眠治療師のサイモン博士の催 眠治療を受けたところ、催眠下でUFOに連込まれ、身体検査された体験を語った。夫妻を誘拐したのは身長1.5メートルくらい、顔は人間とほぼ同じだ が目は黒く吊り上がり、鼻はほとんど穴だけで、唇のない生物であった。ベティは催眠下でUFOの内部や異星人の似顔、星図などを描き、この星 図を研究したマージョリー・フィッシュは、夫妻をアブダクションした異星人はレチクル座ゼータ星から来たものと結論した。

蛇足:アメリカの映画やテレビ・ドラマを見ていると、たいていの場合黒人の結婚相手は黒人である。もちろん100%そうとは限らないだろうが、これはある程度現実を反映しているのではないかと考えている(統計があったら教えてください)。しかるにヒル夫妻は白人女性と黒人男性というカップルであった。この珍しい組み合わせは、地域社会において夫妻に相当のストレスを与える原因となっていたであろうことが指摘されている。アブダクションを心理現象として捕らえる者は、このストレスが夫妻の奇妙な体験に寄与したものと推定している。いずれにしても夫妻(証言は主に夫人のベティから得られている)の体験は、その後の医学検査を伴うアブダクション証言の増大(さらにはインプラント)、目が黒くつりあがったグレイ・タイプの異星人、レチクル座ゼータ星の伝説化など、その後のUFO現象にいくつかの新しいのアイテムを導入した影響力のある事件である。ちなみに事件後、夫のバーニーはすぐに死んでしまい、妻のベティはUFOを頻繁に目撃するようになった。しかし他の者から見れば、そのUFOなるものは星や飛行機のライトだった。

参考:Ronald Story『the Encyclopedia of UFOs』(Doubleday Dolphin)
    カーティス・ピーブルズ著『人類はなぜUFOと遭遇するのか』(ダイヤモンド社)
    高倉克祐著『世界はこうしてだまされた』(悠飛社)
    桜井慎太郎『図解UFO』新紀元社

ルデガルト(ビンゲンの、Hildegard)

 1098〜1179。ドイツのベネディクト会の女子修道院長。聖人。ベッケルハイムの貴族の家に生まれる。若い頃から様々な 神秘的現象を経験し、福者ユッタの修道院で育つ。予言の能力があると信じられ、ラインの女予言者とも呼ばれる。1116年この修道院に入り1136 年院長になる。英国王ヘンリー2世、クレルボーの聖バーナード等と文通。生涯に渡って健康状態は良くなかった。1147年にビンゲン近くのルペル トスブルグに移動。そこで神託や啓示を発表した。自然科学関係や聖人の生涯などさまざまな著作を残す一方天使の幻を見、謎の予言を残す。ド イツにおける最初の女性神秘家といわれる。

参考:『キリスト教人名事典』(日本基督教団出版局)


ァウスト(ヨハン、Dr.Johannes Faustus
 1480?〜1540頃。ドイツの魔術師で占星術師。ゲー テの『ファウスト』のモデルとして名高い。ファウストについての最初の記録は、1507年に、錬金術師としても有名なシュポンハイムのト リテミウスが残したものが最初であるが、当時の各種記録にはヨハネス・ファウストとゲオルギウス・ファウストの2名のファウストの名 が残されている。この両名が同一人物だったかどうかは定かではないが、いずれにせよ後世に生まれたファウスト伝説は、この両名の事績が 取り込まれて生まれたものと考えられている。伝説によればファウストは、ドイツのワイマール近郊にあるローダの農家に生まれた。最初 はヴィッテンベルグで神学を修めたが、そのうち神を捨てて黒魔術に走り、悪魔のメフィストフェレスと契約を結んだという。契約の内容 は、死後自分の魂を悪魔に与えることを代償として24年間は魔力で現世の快楽を得るというもので、悪魔は黒犬に化けて常に彼に仕えたが、 結局最期は契約が満期となり、悪魔に絞め殺されたと言われている。魔術書の1つ『自然魔術と非自然魔術』という書物は、ファウストの 作品と伝えられている。内容は、悪魔と契約を結ぶ際のマニュアルとなっている(右のイラストは、悪魔を呼び出すファウストとされる もの)。



参考:度会好一『魔女幻想』中公新書
   G.ジェニングズ『エピソード魔法の歴史』現代教養文庫

ァーティマ(Fatima)
 ポルトガルの地名。 1917年に3人の子供が聖母マリアの姿を見た。ファーティマでの出現は5月13日から10月13日まで続き、10月13日には太陽の乱舞が5万人 とも7万人とも言われる群衆の前で発生した。また7月13日には、3人の子供は聖母から3つの秘密を授けられており、3つ目は公開されてい ない。この出現は13年後にカトリックから認定された) ポルトガル中部の地名。1917年5月13日、ルチア(10)、フランシスコ(8)、ヤシンタ(7)の3人の羊飼いの子供がトキワガシの木の上に若い美しい女性の姿を見た。彼女は子供達に、毎月13日にこの場所に来るよう頼んだ。家族や地域住民の脅しにも拘わらず子供達は地方行政官に拉致された8月13日以外聖母との約束を守った。7月13日にルチアは3つの秘密を授けられた。それは第一次大戦の終結と第二次大戦の発生であるとされるが、ルチア自身は後に地獄のビジョンと聖母への献身であったと述べている。10月13日には太陽が乱舞する奇跡が発生し、5万とも7万とも言われる群衆が目撃した。25マイル離れた場所の詩人や12マイル離れた場所の少年がこの光景を見たが、書かれたのは14年後であった。3人の子供は1916年に3回天使の姿を見ており、聖母に話すことができたのはルチアのみで、ヤシンタは話を聞くことができたがフランシスコは見るだけだった。フランシスコとヤシンタの夭逝や1938年1月のオーロラについても予言があったが、この事実が明らかにされたのは1968年のことである。
追記:2000年6月、法王庁はファーティマ第三の予言を公開した。それによると三人の子供たちは白衣の司教が銃弾に倒れる幻を見たという。これは1981年5月13日に発生した、法王ヨハネ・パウロ2世暗殺未遂事件の予言だったとされている。そして3人の子供たちのうち最後まで生き延びたルチアは2005年2月13日死亡。

参考:鬼塚五十一著『ファチマ大予言』(サンデー社)

ィラデルフィア実験(Philadelphia Experiment)

 第二次大戦中の1943年10月頃、アメリカ海軍がアメリカ東部のバージニア州フィラデルフィアで戦艦エルドリッジの透 明化を図った実験でレインボー計画とも呼ばれる。実験は戦艦エルドリッジに強力な磁力をかけた結果エルドリッジは一旦消滅し、南方900 キロのノーフォークに現れた、あるいは時空を越えて1983年のモントーク基地に現れたというもので、エルドリッジの乗員は実験後も突然消滅し たり現れたりしたという。フラデルフィア実験については、1955年にモーリス・ジェサップがカール・M.アレンと名乗る人物から報告を受け たのが最初とされ、ジェサップ自身はアレンと会うことなく謎の自殺を遂げた。その後1967年になってアレンはUFO研究家のジャック・バレーと接触 してきたが、アレンと会見したバレーの代理人は、アレンを信用できない人物と評したという。その後のバレーの調査によれば1943年6月及び7月 にはエルドリッジ他の艦船に対し、磁気魚雷からの防御策の実験が行われており、フィラデルフィア実験はこの実験をもとにしたアレンの 捏造ではないかと考えられる。

参考:チャールズ・バーリッツ著『謎のフィラデルフィア実験』(徳間書店)

ォーチュン(ダイアン、Dion Fortune)

 1891〜1946。イギリスの魔術師。本名バイオレット・マリー・ファース。クリス チャン・サイエンスの家庭に生まれる。10代から霊媒的素質を顕し、フロイト派やユング派の心理学研究を経てブラヴァツキー>の著 作に傾倒する。ロンドン大学心理学科を卒業した後、1919年に魔術結社「暁の星」に加入、ブロディ・イネスの「A∴O∴(アルファ・オ メガ)」やモイナ・メイザーズの「A∴O∴」にも加盟するが、秘密の首領からの霊界通信を受けて独立を図ったことから、モイナ・メイ ザーズとの魔術的闘争を繰り広げたという。フォーチュン自身の証言によると、まず彼女の家に多くの黒ネコが侵入し家の周囲にうずくまる ようになり、いくら追い払っても無駄であった。そしてある日、トラの2倍はありそうな巨大なネコが階段を降りて向かってきた。そして彼女 が肉体を離れて魔術の世界を旅しているとき、魔術の衣装を着けたメイザーズと出会い、空中に投げ飛ばされたかと思うと自分の肉体の中 に戻っていた。この後すぐにフォーチュンは秘密の首領に願ってメイザーズを抑えることに成功した。しかしその夜、彼女が寝ようとして服を 脱ぐと、背中に巨大なネコに引っかかれたような跡が付いていたという。1922年に自らの結社である「内光協会」を設立、これはユング心理学 の理論を取り入れ、また魔術の通信教育を行うというシステムで会員を増やした。
蛇足:モイナ・メイザーズは、フランスの哲学者アン リ・ベルグソンの妹で、黄金の夜明け共同設立者であるマクレガー・メイザーズ夫人その人である。 

参考:コリン・ウィルソン著『驚異の超能力者たち』(学研)
   『魔術』(学研ムーブックス)


来友吉(ふくらいともきち)
 明治2年(1869年)〜昭和27年(1952年)。日本における心霊研究・超心理学の先駆者。岐阜県で呉服商の次男に生まれるが、苦学して東京帝国大学に進み、明治39年(1906年)催眠術の研究で文学博士号を得る。東京帝国大学助教授時代の明治43年(1910年)に熊本熊本済々黌中学校長であった井芹経平を通じて御船千鶴子を知り、その透視能力を調査する。その後同様の能力を持つ長尾郁子の調査を通じて念写を発見、いわゆる千里眼事件の中心人物の1人となる。大正2年(1913年)10月27日に東京帝国大学を休職とされ、大正14年(1925年)には退官させられるが、その後も心霊研究を続け、 森竹鉄子、高橋貞子、武内天真、渡辺偉哉、三田光一などと念写研究を行った。昭和3年(1927年)にロンドンで開催された国際スピリチュアリスト連盟総会には日本を代表して出席し、また同じ年、日本心霊研究所を設立した。戦後は一時公職追放となるが、昭和21年(1946年)に東北心霊科学研究会を設立して研究を続けた。その業績を偲ぶ福来心理学研究所飛騨福来心理学研究所が活動中。

参考:寺沢龍『透視も念写も事実である』草思社
    一柳廣孝『<こっくりさん>と<千里眼>』講談社選書メチエ


質化現象(Materialization)

 物理的心霊現象の一種で、霊の身体の一部、全体が実体となって現われる現象。その媒体にはエクトプラズムが用いられることが多いが、水や煙など他の物体が利用されることもある。多くの場合物質化は照明を落とした室内で発生し、物質化した霊自身が許可しないまま参会者が霊に手を触れたり、出現中に明かりが付けられると霊は消滅し、霊媒の肉体が傷つくと言われる。また霊の物質化の際には、特別な匂いが漂ったり温度低下などの現象も同時に起こることがある。逆に交霊会の場にある物体が消えてしまう現象を非物質化と呼ぶ。

参考:春川栖仙『心霊研究事典』東京堂出版

ーディニ(ハリー、Harry Houdini)

 1874〜1926。アメリカの奇術師で本名エーリッヒ・バイス。ブダペストのラビの子に生まれ、生後すぐに家族とアメリカに 移住。1887年にダベンポート兄弟の実演を見て、何らかの方法で戒めを解いているものと解釈、自ら奇術師となり、脱出芸で有名になる。1913 年の母親の死を機会に交霊術に興味を持つが、出会った霊媒の起こす心霊現象がいずれも奇術で再現可能であったため、そのトリックをあば く活動を行なう。他方、コナン・ドイルとは晩年まで親交を保っていた。しかし彼の死後、あるメッセージを妻に伝えることとしていた。な お、フーディニの芸名は19世紀のフランスの高名な奇術師ロベール=ウーダン(Robert-Houdin)をもじったものである。

個人的見解 :フーディニは実際に多くの霊媒の起こす心霊現象を調査し、それらがトリックにより可能なことを証明して見せたため、現代でもスケ プティックのヒーローのように言及される。しかし彼の本心はどうだったのだろう。死後の世界にいる母親と何とかして連絡をとりたいと いうのは、人間としてはかなり自然な感情であろうし、その仲介役となる霊媒がじつは詐欺師で、肉親の悲しみを金儲けの道具に利用し ていると知れば腹をたてるのも当然であろう。しかし、死後自分のメッセージを伝えると約束したことから、最後まで死後の世界の存在 を否定しきれていなかったようにも思える。なお、フーディニがその名をもじったロベール=ウーダンもまた、フランス政府の依頼でアルジ ェリアに渡り、そこで様々な奇跡を演じて対仏反乱をあおりたてていたイスラム僧に奇術で対抗したことがある。

参考:James Randy著『the Supernatural A-Z』(Headline)
   前川道介著『アブラカタブラ奇術の世界史』(白水社)



ハリッチ(アンドリア、Andrija Puhich)
 1918〜1995。超心理学者。医学博士であるが医者として開業したことはない。軍に勤務した経験あり。1948年にメイ ン州に円卓財団を設立し霊媒のアイリーン・ギャレットやピーター・フルコスの研究を行う。1958年の円卓財団解散後は医療機器の発明など 行うがその後ブラジルの心霊手術師ホセ・アリゴーについても研究、さらに1971年にはテルアビブでユリ・ゲラーと出会い、欧米に紹介した。単 にこうした超能力者を世界に紹介しただけではなく自身大カフナ(ハワイの伝統的な魔術師)の認定を受けており、1950年代にはCIAのマ インド・コントロール計画に協力したこともあると言う。リン・ピクネットによれば彼とCIAの関係はその後も続いており、古代エジプト の9人の神の名を名乗る通称「ナイン」とのコンタクトの中心人物であった。
蛇足:プハリッチについては、懐疑派がアリゴーやフルコスを批判する際に、彼らを紹介したプハリッチはこんなに変な奴だ、従って彼 の言うことは信用できないという感じで言及されることもある。クロアゼを研究したテンハフ教授についても同様の個人攻撃がなされる ことがある。

参考:James Randy著『the Supernatural A-Z』(Headline)
    Fortean Times第126号

ライ(ダニエル、Daniel William Fry)

 1908〜1992。アメリカのコンタクティー。米ニューメキシコ州ホワイトサンズにある米軍ミサイル実験所に勤務していた 1950年7月4日午後9時頃、ホワイトサンズのロケット発射試験場近くの平原を散歩中に、最大部で直径9メートルくらい、磨かれた金属の表面 を持つ卵型UFOが降下するのを目撃、近づいたフライは内部からの声に導かれてUFOに搭乗した。すると物体は平均時速1万キロ以上のスピ ードでニューヨークまで往復したという。声の主はアランという、昔レムリアから火星へ移住した民族の子孫で地球から1500キロ離れた 宇宙母艦におり内部で相対性理論の話や、レムリア帝国とアトランティス帝国の戦争の話を聞く。コンタクトはその後1954年まで4回行 われた。1954年に『われわれは円盤に乗った』を著す。

参考:カーティス・ピーブルズ著『人類はなぜUFOと遭遇するのか』(ダイヤモンド社)

ライディ・マーフィ(Bridey Murphy)

 1798〜1864?。1952年、アメリカのアマチュア催眠術師モーリー・バーンスタインがマディソン出身の女性 バージニア・タイに退行催眠を行った際現れた別人格。タイはそれまでアイルランドを訪れたことがなかったがブライディ・マーフ ィはアイルランドなまりで話し、アイルランドのコークでの生活を詳しく語った。アメリカのEmpire誌はウィリアム・バーカー をヨークに送ってブライディ・マーフィの証言を調査し、いくつかの点で詳細まで事実と一致することを確認した。一方「シカゴ ・アメリカン」紙はタイが幼い頃シカゴの自宅の前にブライディ・マーフィ・コーケルというアイルランド人女性が住んでおり、そ の時得られた情報が催眠下で蘇ったのではないかと主張しているが、タイはこの女性とは一度も話したことがなく夫人の名前につい てはコーケルという結婚後の姓だけしか知らなかったと主張している。
個人的疑問:ブライディ・マーフィ事件は、当初前世の 存在を示す有力な証拠とされた。しかしその後は潜在意識化の記憶が催眠下で蘇ったとする「シカゴ・アメリカン」側の主張が一 般に受け入れられている。確かにこちらの説明の方が科学的合理主義には沿うだろう。他方、「シカゴ・アメリカン」紙の調査は、事件 を曇りなき眼で突き詰めた結果というより、最初から結論があってその結論にあう証拠を収集しただけではないかという疑問もある。 この最初に結論ありきの手法は、ビリーバーはもちろん、スケプティックもしばしば用いるので注意する必要がある。現にジョン・ベロ フなどはこの結論を笑止千番としている。他方、ブライディ・マーフィの語った内容がすべて確認されているわけではない。肝心のブ ライディ・マーフィの実在それ自体も確認されていない。

参考:ジョン・ベロフ著『超心理学史』(日本教文社)
    the Unexplained第4号


ラヴァツキー(へレナ・ペトロブナ、Helena Petrovna Blavatsky)

 1831〜1891。ロシアのウクライナ地方エカテリノスラーフに生まれる。幼時から啓示を受けたり、サイコキネシスで物を動かしたりできたと言われる。 17才でニキフォル・ブラヴァツキー将軍と結婚するが、3ヶ月でブラバツキーの許を飛び出し、イスタンブールをはじめ世界を遍歴、チ ベットではマハトマと接触したという。しかし実際にはピアノ教師、サーカスの裸馬乗り、霊媒などの職を転々とし、ダニエル・ダグラ ス・ヒュームの助手を務めたこともある。カイロでは交霊会の部屋から綿や手袋が発見され、パリに移動。1875年に米に移住し、オルコ ットと出会い、奇跡クラブという心霊主義サークルを結成するが失敗。その後心霊主義と袂を分かちジャッジを加えて神智学協会を設立。 1878年にはオルコットらとインドを訪問し、1880年に2人は仏教徒となったことから神智学協会もインドのアーリア・サマージと合体、本 拠地をインドに移す。19世紀最大の神秘主義者とされ、現在のニューエイジ運動にまで至る神秘主義の流れに多大な影響を残している一 方で、何度かトリックを暴かれたことがあり、1884年にはブラヴァツキーの家政婦を務めていたクーロンブ夫妻がその詐術を暴き、1885年 にはイギリス心霊研究協会もブラヴァツキーのトリックを暴いている。

個人的見解:神智学関係の方には申し訳ないが、個人的にはブラヴァツキーはいんちきだと思っている。もちろん、何らかのマイナーな能 力は持っていたのかもしれないが、何しろ行く先々でトリックを暴かれている。他方で、神智学協会を通じて残した彼女の影響力は恐るべきものが ある。人里離れた場所にいてときおり人類を導くというマハリシやマハトマ、それにグレート・ホワイト・ブラザーフッドだとかいった 存在、アカシック・レコードの原型とも言うべきジャンの書、7つの根源人種の存在や、アトランティスやレムリアでの古代文明の存在 などなど。さらに、現在のニューエイジ運動にもその影響は大きく残っている。世の中は真実ではなく多数の人が真実と信じるこ とによって動かされるのである。たとえそれが彼女の創作だとしても、いまだに大勢の人々が真実と信じるアイテムを数多く広めたブラヴ ァツキーはやはり傑出した人物と言うべきであろう。さすがにBritanicaも無視できないようである。

参考:荒俣宏編『世界神秘学事典』(平河出版社)
        


リーメーソン(Freemasons、Free and Accepted Masons)

 会員数600万人と言われる世界最 の秘密結社。近代フリーメーソンの発祥は1717年に4つのロッジがイギリスでグランド・ロッジを結成したのが最初であるが、実際はそれ 以前から組織があり、その起源は未だに謎に包まれている。フリーメーソンに伝わる伝説では、その開祖はソロモンの神殿を建てたフ ェニキア人頭領ヒラム・アビフとされ、古代エジプトの秘儀やテンプル騎士団に起源を求める説もある。当初は徒弟、職人、親方の3段 階の位階を持っていたがその後位階の数は増加し、現在のスコッチ儀礼には33段階の階 級がある。単なる親睦団体に過ぎないという見方がある一方で、世界支配を企む陰謀結社とする意見も根強く、フランス革命議会の メンバーの3分の2はフリーメーソンとされ、ジョージ・ワシントンやベンジャミン・フランクリンなどなどアメリカ独立の立役者や歴代アメ リカ大統領の大部分がフリーメーソンであった。またそのシンボルはアメリカの1ドル札の裏側のデザインなど、欧米の政府関連の事 物にしばしば見られる。

参考:アンドレ・ナタフ著『オカルティズム事典』(三交社)
   赤間剛著『フリーメーソンとは何か』(三一書房)
   スティーブン・ナイト著『知られざるフリーメーソン』(中央公論新社)


ルコス(ピーター、Peter Hurkos)

 1911〜1988。オランダ生まれの超能力者でサイコメトリーが得意。本名:ピエテル・ヴァン・デル・フルコ(Pieter Van der Hurk)。第二次世界大戦中、ナチス・ドイツの占領下にドイツ軍兵衛のペンキ塗りの作業中10メートルの高さから落下、頭を強打して意識不明に なったが入院中から超能力を発揮、同室の病人の過去などを的中させるようになった。その後1951年のスクーン石盗難事件の犯人を当てたりなど犯罪 捜査に活躍、超心理学者アンドリア・プハリッチに見出され、ヘンリー・ベルクの支援でアメリカに移住した。しかし、カリフォルニア大学 デービス校でチャールズ・タートが行った実験では否定的な結果が出た。

参考:Susan Blackmore著『In Search of the Light』(Prometeus Books)

ルサ・デヌーラ(Pulsa DenuraあるいはPulsa diNura,Pulsa Denoura)
 ユダヤ教における呪いの儀式で、アラム語で「炎の鞭」を意味する言葉。2005年7月21日、ガザからの撤退に反対する極右ユダヤ 人活動家がこの儀式を行い、シャロン首相に呪いをかけたことから話題になった。この言葉自体は『バビロニア・タルムード』や『ゾハール 』にも登場するが、現在呪いの儀式として行われているものは比較的近年に「破門の儀式」をもとに整備されたもので、1905年に初めて実 施されたと言われている。エルサレムに世俗的教育機関を設立した教育家や言語学者、考古学者などがこの儀式による呪いの対象となっており、 1995年11月6日のラビン首相暗殺直前にもラビン首相に対して行われたという。

参考:http://mystical-politics.blognet.com/
    http://canonist.com/

ロジェクト・グラッジ(Project Grudge)

 1949年2月、それまでライトパターソン空軍基地に置かれていたプロジェクト・サインに代わってUFO を調査研究する目的で設置された機関。オハイオ州立大学天文学教授兼マクミラン天文台長のハイネック博士が中心となった。1949年8月、 ハイネックは最終レポートを提出したが、内容はUFO目撃事件244件のうち物理的現象として正体不明のものが48件あるが、これらは心理 学的に説明可能であり、報告された物体が他国の進歩した科学技術によって開発された航空機類ということはない。従って報告された 物体が国家の安全保障に直接の脅威を及ぼすことはない、というものであった。しかしこの2年後の1951年9月、ニュージャージー州 フォート・マンマス基地で訓練中のジェット・パイロット2人が巨大UFOを目撃、レーダーもこれを捕捉する事件が発生したためプ ロジェクト・グラッジが再編され、1952年、プロジェクト・ブルーブックに昇格した。

参考:Ronald Story『the Encyclopedia of UFOs』(Doubleday Dolphin)
    カーティス・ピーブルズ著『人類はなぜUFOと遭遇するのか』(ダイヤモンド社)

ロジェクト・サイン(Project Sign)

 アメリカ合衆国陸軍航空資材司令部がトワイニング中将の見解に基づき、1948年1月にライトフィールド空軍基 地(後のライトパターソン空軍基地)に作られたUFO研究機関。設立当初は暫定的にプロジェクト・ソーサーと呼ばれたこともある。設立 時にはUFOを地球外からの宇宙船と考える勢力が優勢で、それまでに起きた内外の目撃事例を分析した結果、1948年8月に「状況判断報告書」 を提出した。そこには「円盤は他の惑星から来た宇宙船の可能性がある」旨記されていたとされるが、当時の空軍参謀長ホイト・S・バン デンバーグ大将はこれを焼却処分し、サインに再調査を命じたとされる。サインは4ヶ月後UFOに否定的な生命を発し、その作業は>プロジ ェクト・グラッジに引き継がれた。

参考:Ronald Story『the Encyclopedia of UFOs』(Doubleday Dolphin)
    カーティス・ピーブルズ著『人類はなぜUFOと遭遇するのか』(ダイヤモンド社)

ロジェクト・ブルーブック(Project Blue Book)

 1952年3月25日、プロジェクト・グラッジを引き継ぐ形で誕生したUFO研究のためのアメリカ軍特別機関。発足時 の責任者はE.J.ルッペルト大尉で、正規スタッフはわずか10名だったが、その背後には全米空軍基地の将校、全世界の米空軍レ ーダーステーションがあった。1952年1年間だけで処理した目撃報告は1501件、そのうち正体不明の者が303件としたが、1953 年にロバートソン査問委員会がUFOに否定的な報告を提出した後ブルーブックは縮小され、さらに1969年にコロラド大学UFOプロジェクトが出し たコンドン・レポートがもとになって1969年12月に解散、ルッペルト大尉は9月にブルーブックを追われ12月に退役した。

参考:Ronald Story『the Encyclopedia of UFOs』(Doubleday Dolphin)
    カーティス・ピーブルズ著『人類はなぜUFOと遭遇するのか』(ダイヤモンド社)

ットガー(ヨハン・フリードリッヒ、Johann Friedrich Boettger)
 1682〜1719。ドイツの錬金術師で、ヨーロッパで初めて磁器製作に成功した。
 南ドイツのシュライツに生まれる。父ヨハン・アダム・ベットガーは、彼が1歳になる前に亡くなり、母親は翌年、築城の専門家であっ た継父と再婚する。この義父から教育を受けた後、ベルリン薬剤師フリードリッヒ・ツォルンの徒弟となる。この頃ベットガーは、徒弟 として働きながら学び、錬金術師にしてガラス製造技術の大家であったヨハン・クンケルなどの人物とも親交を結ぶ。同時に錬金術 にも関心を持ち、熱した坩堝に銀貨を入れ、謎の粉末を加えて蓋をしておくと、中身が金に変わるという実験を何度か行う。いのもとで同様の実験を行った。このとき作られた金は本物であると確かめられており、哲学者ライプニッツもこの事件に言及しているという。この話を聞いた当時のプロイセン王フリードリッヒ1世は、自らベットガーの出頭を命じ、自分の目の前で金を作れと迫った。しかしベットガーは、これを拒否して隣国ザクセン公国のヴィッテンヴルクに逃亡した。逃亡先であるザクセン王アウグスト1世は、ベットガーの素性を知ると、彼を首都ドレスデンの城内に閉じ込め、錬金術で金を錬成させようとした。1705年になって、アウグスト1世から磁器の作成を依頼されていた貴族エーレンフリート・ヴァルター・フォン・チルンハウスは、ベットガーに磁器を作成させることを国王ベットガーはマイセンのアルブレヒト城で磁器の研究に携わる。1706年に赤色のb器(せっき)を、続いて1708年に白磁片の作成に成功。1709年には本格的な磁器の製造に成功したことから、1710年、マイセンに磁器工場が開設され、ベットガーは工場長に任命される。翌年には男爵にも叙せられ、その後も釉薬の研究や新しい窯の設計に携わるなどして、今日に至るマイセン磁器隆盛の基礎を築く。1719年、37歳で死亡したが、これには磁器製造の秘密を守るため毒殺されたとの噂もある。→読み物

個人的感想:ベットガーの例は、錬金術師という怪しげな人種が、歴史の表舞台で活躍した珍しい事例であるが、なぜか錬金術専門書で彼の名を見たことはない。ベットガーは本格的に磁器研究に従事してわずか3年で作成に成功しており、はじめからこの方面に目標を定めていれば、歴史上の扱いもかなり変わっていたかもしれない。とりあえず男爵にも叙せられ、功なり名を遂げたベットガーではあったが、工場で赤字が出ると工場長である彼自身が賠償しなければならないという仕組みであったため、死亡時には借金まみれだったという。また錬金術に対する関心も終生持ち続けていたらしい。ここに謹んで「白磁の錬金術師」という2つ名を送りたい。

参考:ジャネット・グリーソン『マイセン−秘法に憑かれた男たち』集英社


ールゼブブ(Beelzebub)
 あるいはベルゼブル。ヘブライ語で蝿の王を意味する。本来はシリアの神でペリシテ人の都市エクロンの守り神バアル・ゼブル、つまり崇高なるバアルだったがイスラエル人がこれをバアル・ゼブブ、つまり生えのバアルと呼んだ『旧約聖書』では「エクロンの神バアルゼブブ」(列王紀略下第1章第2節、『新約聖書』では「悪鬼の頭ベルゼブル」(マタイ伝第12章第24節)等の名で現れる。ミルトンの『失楽園』では天での戦いに敗れ地獄に身を横たえたサタンが、傍らのベルゼブブに智天使と呼びかけている。

参考:ミルトン『失楽園』(岩波文庫)
   :『天使と悪魔の大事典』学研ムー謎シリーズ)

ロフ(ジョン、Dr.John Beloff)

 1920〜2006。イギリスの超心理 学者。ロシア系ユダヤ人の末子としてロンドンに生まれる。第二次世界大戦に従軍中ラインの著書『Extrasensory Perception』に感銘を受け、戦後の1952年、ロンドン大学心理学部を卒業。さらにクイーンズ大学で博士号取得し、1962年よりエジンバ ラ大学心理学部に奉職しながら、学生のレナード・エヴァンズと組んで、原子崩壊にPKで影響を与える実験を行う。実際には彼の実験か らは有意な結果が得られなかったが、1962年の『The Existence of Mind』で心身二元論を擁護し、超心理学がその証拠を与えるとしたことでラインの注目を浴び、1965年に彼の研究所に招 待された。1983年、友人であった作家、アーサー・ケストラーの遺産管理をまかされ、エジンバラ大学に超心理学の専門的研究を行うケス トラー研究室設置に尽力、1985年には自ら所長に就任した。1974年及び1982年にはイギリス心霊研究協会会長も務める。著書に『超心理学史 』などがある。彼が関わった超心理学上の実験はことごとく有意な結果が得られず、否定的な実験者効果を及ぼす人物とされたが、彼自身 は超心理現象や死後の生存を信じていたという。

参考:ForteanTimes、No.215



ピ族の予言(Hopi Prophecy)

 アメリカ・アメリカンの部族の1つであるホピ族に伝わる予言。ホピには12の村があり、各の村に予言解読 の指導者がいる。1948年、12の村の指導者が緊急集会を行い、石板の予言解読を行う。灰が詰まったひょうたんの予言は原爆を予言し たものとして有名。彼らの言い伝えによれば現在は第4の世界で、第3の世界が浄化されたとき彼らの守護神は教えと予言を残した。この 予言には鉄道や航空路、電話や高速道路、原爆まで予言されており、これらの予言が的中したときは予言を知らしめ警告しなければなら ないとされている。また浄化の日が近づくと「失われた白い兄」が現れて世の中を邪悪から守るという予言もあるが、1994年9月にはアメ リカで白いバッファロー「ミラクル」が誕生している。

参考:『超常科学謎学事典』(小学館)
   山内雅夫他著『予言のすべて』(日本文芸社)

ープ・ダイヤモンド(The Hope Diamond)

世界で最も呪われた宝石と呼ばれ、歴代所有者の多くが不幸に 見舞われている。インド北西部で発見され、17世紀にフランスの探検家タベルニエがインドの古都ベーガンの寺院の仏像の額にはめてあったものを 盗み出しフランスにもたらしたが、タベルニエは後に全財産を失ってロシアで死亡した。タベルニエから宝石を買い取ったルイ14世がカッ トを施し、以後フランスの青と呼ばれる。その後ダイヤはルイ14世からルイ16世まで伝えられ、革命の混乱の中で一時失われるが1800 年にオランダの研磨紙ファルスが入手しかしファルスの息子がこれを盗んで売り飛ばす。この息子は気が狂って自殺、買い取った相手はノドに 肉を詰まらせて窒息死、1830年にそれを手に入れたイギリスの実業家エリアソンは馬から落ちて死亡、次いでロンドンの銀行家ヘンリー・ホー プは破産、このときからホープ・ダイヤと呼ばれるようになる。ホープの息子フランシス・ホープとその妻歌手メイ・ヨーは離婚、次いで 所有したロシア貴族は愛人のコーラスガールを射殺し、後に革命党員に殺された。さらにオスマン・トルコの皇帝アブドル・ハミドは退位さ せられた。後にフランスの宝石商ピエール・カルティエがこれを買い取り、1911年にワシントン・ポストの跡取りエドワード・マクレーンに譲 るが、10際の息子ヴィンソンは交通事故死、マクレーンは精神に異常をきたして狂死、妻のエバリンの娘は1946年に睡眠薬の飲み過ぎで死亡、翌 年エバリンも風をこじらせて死亡。。その後ニューヨークのハリー・ウィンストンが約100万ドルで買い取るが、4度車にひかれかけ、破産した 。そこでウィンストンはこれをスミソニアン財団に送った。現在はスミソニアン自然史博物館の宝石展示室に展示されている。

参考:黒沼健著『霊と呪い』(新潮社)
    桐生操著『世界史戦慄の怪奇ミステリー』(日本文芸社)


フマンス(Greet Hofmans)
 1894〜1968。オランダの信仰治療師。前半生を貧困のうちに過ごすが、あるとき、神の声を聞くという体験を通じ、手を置くだけで病気を治してしまうという能力を得た。彼女の噂を聞いたベルンハルト王配殿下が、生来ほとんど視力のなかったクリスティアナ王女の治療を依頼し、9年間にわたりユリアナ女王の友人として王宮に住むようになる。王女の治療は成功しなかったが、ユリアナ女王に思想的な影響を及ぼしたとされ、1956年6月13日付ドイツ誌「シュピーゲル」が彼女をラスプーチンになぞらえたことから調査委員会が設置され、以後王室との接触を禁じられた。しかしその後も治療師としての活動は続けた。

参考:TIME(June,25,1956)



メオパシー(Homoeopathy)
 代替療法の一種。ドイツのザムエル・ハーネマ ンが提唱した治療法で同種療法と訳される。何らかの症状がある場合、この同じ症状を起こすような物質を極く微量投与し、患者の身体の抵 抗を促して自然治癒を助けるというもの。じっさいには投与する物質の副作用を抑えるためこれを極度に希釈し、理論上この物質の分子が存在し得 ないまでになった状態で砂糖の丸薬にして投薬を行う。当然正統派医学からはいんちきよばわりされ、この方法で効果があがってもプラシーボ効 果に過ぎないと主張される。他方ドイツやイギリスでは保険医療の対象となっており、イギリス王室には専属のホメオパス(ホメオパシーの専門 医)が雇われているという。
参考:『Guide to Natural Healing』(Geddes & Grosset)
    「論座」2000年7月号

ルターガイスト(Poltergeist)

 ドイツ語で騒々しい幽霊を意味し、騒霊と訳される。ラップ音や食器が宙に舞う、家具や家全体が振動するなどの現象が 主で、古来から多くの例が報告されている。日本にも江戸時代に池袋の女と呼ばれる同様の怪談が伝えられている。一般的にはこの現象はラ ップから始まり、次第に食器が宙を舞う、家具が振動するなどの現象に発展し、水分のない所から水が染み出したりどこからともなく石が飛ん できたりする。また壁に文字などのメッセージが現れたり、チェスターの例ではコンピューターを通じてメッセージが送られてきたこともある 。通常は6ヶ月程度の短期で収まるが、時には何らかの霊的な存在が目撃されることもある。また殆どのケースでは思春期前後の青少年が関与 しており、そうした青少年を中心に現象が発生する。こうしたことから思春期の抑圧された性エネルギーが無意識のサイコキネシスとして発露という説もある。アメリカの超心理学者ウィ リアム・ロールは、これを再起性偶発的サイコキネシス(RSPK)と呼ぶ。あるいは電磁波の影響、地下の水脈との関係を指摘する説も ある。ロールによれば1949年以前のポルターガイストの事例ではいんちきは10%以下で、1949年から1970年にかけての34件では32%、 以後は3分の1がいんちきと推定している。→読み物

参考:コリン・ウィルソン編『超常現象の謎に挑む』(教育社)
  アーサー・C・クラーク著『超常現象の謎を解く』(リム出版)