(最終改訂:2010年1月19日)


1 ナイン
2 長尾郁子
3 ナスカの地上絵
4 ニムロド
5 ニューエイジ運動
6 ニューネッシー
7 人魚
8 ヌンダ
9 ネッシー
10 念写
11 ノアの箱舟
12 ノイマン
13 ノストラダムス

イン(the Nine)

 古代エジプト、ヘリオポリス神学における9人の神(アトゥム、シュウ、テフヌト、ゲブ、ヌート、オシリス、イシス、セト、ネフティス)を名乗る存在からのチャネリング・メッセージを契機として設立されたチャネリング・グループ、あるいはこのグループにメッセージを送る9人の神のこと。9人の神格からの最初のメッセージは1952年12月、アンドリア・プハリッチの円卓財団でインド人神秘家D.G.ヴィノド博士に送られてきた。以後彼らのメッセージはメキシコのローヘッド夫妻の追従者、そしてボビー・ホーンを通じて伝えられたことから、プハリッチを中心にナインと呼ばれるグループが形成された。1995年のプハリッチの死後も、ジェニー・オコンナー、デヴィッド・マイヤーズなどが9人の神格のメッセージを伝え続け、ナインと呼ばれるチャネリング・グループの影響はライアル・ワトソンやアメリカのゴア元副大統領にまで及んでいると言われる。

参考:Fortean Times,No.126

尾郁子(ながおいくこ)
 明治4(1871)〜明治44(1911)。山口県徳山出身の透視能力者で、いわゆる千里眼事件の主役の1人。17才で長尾与吉と結婚。明治40(1907)年頃から宇都宮の大火など種々のできごとを言い当てるようになる。 夫の転勤で丸亀にいた時代、当時千里眼として有名になった御船千鶴子に刺激されて遊び半分で透視を行っているうち透視の能力も得る。東京帝国大学助教授福来友吉の立ち合いのもと、明治43(1910)年12月には世界初の念写実験を行なった。しかし、東京帝国大学の物理学教授山川健次郎は念写に疑念を表したため明治44(1911)年、2度に渡り福来博士と反対派との立ち合いのもとで透視実験に挑んだが、2回目の1月8日にはカメラに乾板が入っていないことを透視した。その後風邪をこじらせて1911年2月26日に肺炎により死亡。京大光線は郁子の透視実験で乾板が変色したことから想定された。

個人的気付:明治44年に透視実験が行われた当時、長尾家には横瀬琢之という怪しげな催眠術師が住み着いていたが、この男は実験には立ち会っていない。裏を返せば、このような怪しげな男が実験中野放しにされていたわけである。しかもこの男を長尾家に紹介したのは福来友吉博士であった。また郁子の能力について肯定的な書物では、彼女が裁判官夫人ということが、信頼性を高めることのように言及されている。

参考:一柳廣孝『こっくりさんと千里眼』講談社

スカの地上絵(Nazca lines)

 南米ペルーのナスカ高原に残された様々な線や巨大な絵画で、上空からしかその図形は確認できない。このあたりは酸化して赤茶けた石に覆われているが、それを取り除くと白い地表が表れるので、地上絵もそうしたやり方で描かれている。ナスカ高原には紀元前900年から紀元後900年まで様々な文化が栄え、幅20センチの線によりくもやハチドリ、シャチなどの様々な動物や幾何学模様が残る。実際には簡単な道具を用いてこの種の地上絵を描くことは可能である。また同じような図形は、ナスカ出土の土器にも描かれているため、これらを描いたナスカ人にとって、何らかの意味のある図柄だったと推定できる。天体との関連を指摘する説や、その場所で儀式が行なわれたなどの説がある。地上絵研究家マリア・ライヘは天体との関係を指摘するが、ジェラルド・ホーキンズがコンピューターで分析した結果はこの説に否定的であった。

ムロド(Nimrod)
 『旧約聖書』の登場人物。アラビア語ではナムルード。『旧約聖書』ではノアの子の1人ハムの孫にあたり、地上で最初の勇士とされている。しか しアラブの伝説では、アブラハムが生まれた頃世界を支配 した王とされ、悪魔イブリースにそそのかされて魔術や偶像崇拝を行っていた。占いにより、王に最も近い男からアブラハムと いう者が生まれ、この男が王を破滅に導くとされたため、親族のうち子供が生まれそうなものたちをすべて殺したが、アブラハムは 王の腹心である建築家の子に生まれた。アブラハムと神 について論争した結果、神を殺そうとして天に昇る。その方法は2本の長い棒を付けた球形の乗り物を作り、棒の先に肉塊を、さらに球 形の本体に3日間餌を与えていない鷲4羽をつなぐというものだった。空腹の鷲は肉をめがけて飛び上がり、それによって乗り物も宙に浮い たが、途中天使と出会い、一番下の天に着くまで500年、神のところへ行くにはこの天を7つ越えなければならないと言われて諦め、天に 向けて矢を放った。天使が翼で乗り物を打ったためニムロドは海に墜落し、その衝撃のため髪も髭も真っ白になったが、ニムロドは アブラハムとその信者たちに戦いを挑んだ。しかし、神が送ったブヨの大軍のためニムロドの軍隊は壊滅した。さらにブヨの1匹が鼻からニムロドの脳に入ったため、以後は苦しみのため寝ることも食べることもできなくなった。鉄の棒で頭をなぐると、ブヨはしばらく動きを止めたので、家来に定期的に頭を殴らせていたが、あるとき家来が強く打ちすぎたため頭蓋骨が割れて死亡した。

参考:『聖書』日本聖書協会
   『アラビアン・ナイト12』平凡社

ューエイジ運動(New Age Movement)

 春分点のみずがめ座への移動に伴い、人類が精神的に覚醒した新しい時代が到来するという信仰を基盤にした大衆的思想運動。春分点のみずがめ座への移動と新時代の到来とを最初に結びつけたのはヘレナ・ペトロブナ・ブラヴァツキーと言われるが、現在ニューエイジ運動は、精神の物質への優越をキーワードに、古来のオカルティズムや代替医療、潜在能力・超能力の開発、心霊主義、エコロジーなど様様な雑多な要素が盛り込まれた総体となっている。チャネリングやヒーリングなどもニューエイジ運動と深い関わりを持っている。日本では精神世界という言葉がほぼこれらのすべてを包含するが、特定の時期に新しい、よりよい時代が到来するという思想には千年王国思想の名残も感じられる。

補足説明:春分点は約2万5800年かけて黄道上を移動していく。じっさいには黄道上に何らかのポイントがあり、それが移動していくわけではなく、春分の日の太陽の位置が、黄道上を毎年少しずつずれていくのである。水瓶座時代の始まりについては諸説あるが、天文学的には水瓶座時代はまだ300年も先らしい。

参考:北川隆一郎著『精神世界のわかる事典』(日本実業出版社)
リンク:オーストラリアン・ニューエイジへ

ューネッシー(New Nessie)

1977年4月25日、日本の大洋漁業のトロール漁船瑞洋丸の網に腐乱死体でかかった巨大生物に日本のマスコミが付けた名前。この生物は全長10メートルで首のような部分の長さが1.5メートルあり、腐敗がひどかったためクレーンで引き上げると猛烈な腐敗臭が漂い、体液が納豆のように糸を引いた。そのため何本かのヒゲ状の器官をひれから採取して投棄された。瑞洋丸帰国後ひげ状の器官の分析が行われたが、その結果正体はウバザメと判断された。








魚(Marmaid)

 上半身が人間で下半身が魚の形をした生物。男もいる。人間と魚の中間的存在としては、メソポタミアのオアンネス、パレスチナのダゴンなど種々の神々の伝説が世界各地に存在するが、上半身が裸体の女性で下半身が魚という形態が確立するのは15世紀以降のこととされる。その過程ではジュゴンなどのカイギュウ類との遭遇が大きな役割を果たしたと考えられる。現在も日本の各地に人魚のミイラが残るが、それらはいずれも人為的に作られたものである。一般に架空の生物と考えられているが、その目撃談は近年に至るまで多くあり、オックスフォード大学のアリースター・ハーディが唱えた人類水中進化論を発展させて、水棲人類の存在を説く者もいる。

ンダ(Nunda)

 アフリカのタンガニーカ湖東岸に住むと言われる未確認動物。ムングワとも呼ばれ、タンガニーカでは最も恐れられている。足跡は豹に似るがライオンより大きく、ロバくらいの大きさで灰色の縞があり、耳は小さく2つの斑点がある。尾は太い。伝説では昔この地方に住んでいたスルタン・マジヌーンの猫が歳を経てヌンダになり、人を襲ったとされる。1922年、リンディの村でヌンダに殺されたと言われる犠牲者は、灰色の長い毛をつかんでいた。ナンディ・ベアと同じものとも言われる。

ッシー(Nessie)

 スコットランドの大断層線カレドニア地峡にあるネス湖に住むと言われる謎の巨大生物。ネッシー伝説は565年に聖コルンバが、ネス湖から流れ出るネス川で怪獣を撃退したという逸話にまでさかのぼるが、1933年にヒュー・グレイが怪獣の写真を撮って以来世界的に有名になり、その後数千の目撃例がある。その正体については恐竜説が有名であるが、ネス湖が海から切り離されたのは今から100万年前に始まる最後の氷河期のことで、恐竜が絶滅したずっと後のことである。その他ワニ、アザラシ、機雷、ツェッペリン飛行船の残骸、1968年に撮影されたシャーロック・ホームズ映画の模型などの諸説がある。

参考:J.ミッチェル、R.リカード著『フェノメナ』(創林社)
   ティム・ディンスディール著『ネス湖の怪獣』(大陸書房)
   John & Anne Spencer著『the Encyclopedia of the Worlds Greatest Unsolved Mysteries』(Headline)


写(Nen-telegraphy、Thoughtgraphy)

 念の力により密閉された写真の乾板上に様々な模様や像を映し出す能力。1952年のイギリスの「サイキック・オブザーバー」誌上で福来友吉博士が用いた言葉。この超能力は、福来友吉が透視能力者長尾郁子の透視能力を実験中、乾板の透視実験で乾板上に発光現象が見られたことから発見したもので、精神が物質に影響を及ぼすという意味でサイコキネシスの一種とされる。その後三田光一、テッド・セリオスなどの念写能力者が現れた。
(下は長尾郁子による念写で、乾板の上に直接文字を浮かび上がらせたもの。文字の輪郭がはっきりしており、奇妙な格子模様が、京の字の各点や線を結び付けているように見える)

参考:Hans J.Eysenck,Carl Sargent著『Explaining the Unexplained』(Prion)

アの方舟(Noah's Ark)

 または箱船。旧約聖書創世記でノアが制作したとされる方舟。方舟はトルコのアララト山に流されたが、現代でもアララト山で方舟の残骸を目撃したという話は多い。エジプトのアハマド・イブン・トゥールーンはトルコ東部に遠征した際箱船の破片を持ち帰ったとの伝説があり、1876年、プライス卿はアララト山の斜面を4000メートルほど登った岩棚に約1.2メートルの木片を見つけた。材質は箱船に用いられたとされる松のようであったという。1892年、カルデア教会の高僧ヌーリ副司教はノアの箱船探索のためにアララト山に登り、4月25日に箱船を発見。アララト山の山裾近くにあるエチミーアジン修道院にはノアの箱船の板材の一部とされる木片がある。1916年、ロシア人パイロット、V.ロスコヴィツキイがアララト山の斜面に巨大な船を発見。1953年、アメリカ人ジョージ・ジェファーソン・グリーンはアララト山上空30メートルの所からヘリコプターで箱船の写真を撮るが1962年の彼の死とともに写真は散逸した。

参考:J.ミッテェル、R.リカード『フェノメナ』創林社

イマン(テレーゼ、Therese Neumann)

1898年〜1962年。ドイツの聖痕者。バイエルン州コナースロイトに農民の子として生まれる。1918年3月、火事で背中に重傷を負い、視力を失い、退院後もほとんど寝たきりになったが、1925年、修道女となって以来視力を回復、歩けるまでに回復した。翌年の四旬節に聖痕を受け、以来毎週金曜日にトランス状態となり、イエス・キリストの受難の模様を目のあたりにした。トランス状態でアラム語を喋ったとも言われ、1827年よりは聖別された聖餅のみで生存した。他人の病気を引き受けて治療することもできた。

ストラダムス(ミシェル、Michel de Nostradamus)

 1503〜1566。フランスの予言者。フランス南部サン・レミのユダヤ人家庭に生まれ、モンペリエ大学卒業後、ペストの治療に尽力。その後ヨーロッパ各地を放浪の後、サロンに落ち着き、1555年に最初の予言書を出版した。ノストラダムスの予言者としての名声は生前より高く、現在にいたるまで多くの伝説が残されている。彼の最初の予言とされるものはヨーロッパ放浪中のもので、このときノストラダムスは若い旅の修道僧の前に跪いたところ、彼はノストラダムスの死後教皇シクストス5世となったという。またロレーヌ地方のフローランヴィルの領主の許に逗留した際、領主が白豚と黒豚の運命を占わせたところ、白豚は狼に食われ、黒豚は人間に食われるとでた。そこで領主は料理人に白豚を料理するよう命じたが、同時に逗留していた旅芸人の飼っていた狼が白豚を食べてしまったので料理人は黒豚を出したという。ノストラダムスが死ぬとき金属板に1700年の日付を彫らせて棺に入れたが、1700年に彼の棺は移されたという伝説もある。

個人的見解:ノストラダムスが1999年に人類滅亡を予言したという説は五島勉の『ノストラダムスの大予言』以来日本に流布し、ノストラダムスは予言者の代名詞となってしまった。他方ノストラダムスは単なる16世紀の変人であるとする反論書も多く出されたが、いずれの見方も極端に過ぎると言えよう。ヨーロッパの医学の名門モンペリエを卒業し、ペスト退治に尽力したノストラダムスは、少なくとも当時一級の知識人の1人であるということは確かであろう。また改宗ユダヤ人の子というハンディを負いながらも中世という時代を自己の才覚のみで生き伸び、地元の名士として人生を終えたという点も正当に評価されるべきであろう。ノストラダムスが占星術を用いたから怪しいやつだというのは現代の日本人から見て言えることであり、当時は占星術も立派に医学の小道具だったのだ。なお、ノストラダムスの最初の予言とされる事例については、かのヨセフスエッセネ派の預言者マナエモスについて似たような話を述べている。

参考:山本弘著『トンデモノストラダムス本の世界』(羊泉社)
   竹下節子著『ノストラダムスの生涯』(朝日新聞社)
   五島勉書『ノストラダムスの大予言』(祥伝社)
   フラウィウス・ヨセフス『ユダヤ古代誌5』筑摩書房